榊と言えば神事に使われる木です。冬でも常緑で濃い緑の葉を茂らせている丈夫な木。サカキは地味で芸が無いと思っていたのですが、意外と魅力いっぱいです。

サカキ(榊)
2018年6月10日サカキの花
2018年6月10日サカキの花
植物名;椿科、サカキ。こちらはホンサカキ(本榊)と呼ばれるものです。
樹高;10メートル
特徴;常緑、花は直径1cmくらいの蝋のような白い花を、6月に咲かせます。花には甘い香りがあります。秋には直径4ミリくらいの黒い沢山の実が付きます。
栽培場所;茨城県北部

植える場所
日陰でも日向でも大丈夫な木です。地質は選びません。大きく育つので、狭い通路には向きません。植える時は、塀などの構造物より50センチ以上離して植えます。
私の庭のサカキは、東側の日当りのいいところに植えました。日当りは良いですが、風が強く、他の植物は風で横倒しになっていました。それで、あまり重要視していないサカキを取りあえず植えました。10年もするとその木の枝が広がりが、強い風を防いでくれるようになりました。今では、ありがたい存在になっています。
サカキの木
横に枝を広げた形に枝をカット。枝には粘りがあるので、強い風でも折れません。

ちなみに、茨城県北部の私の住む地域では、花屋さんなどで切り花で売られているのはヒサカキ(姫榊)です。ヒサカキはホンサカキに比べ葉が薄く小ぶりでギザギザがあります。茨城県北部の山々を歩くと落葉樹に混ざりヒサカキがあります。美しい照り葉が木漏れ日を写し、日陰を明るくします。
ホンサカキは、茨城県北部の山の中で見かけません。関東以北の寒い所では育たないそうです。

植え方
私は園芸店で、ビニールポットに植えられた1メートルの苗を買いました。植穴は根鉢より3倍くらいの大きさに掘って、植穴に水を5リットルくらい入れた後、そのまま土を戻しました。倒れないように足で根元を踏んで落ち着かせました。そのあと2度も植え替えましたが、同じような要領で植えました。

手入れの仕方
高さ約2.5m、東西には約50cmの幅で、南北には2mに枝を伸ばしてカットしています。自分の手の届く高さと範囲に切りそろえています。どこから切っても枯れこむことはなく、枝や芽のある所から切れば枝が密に茂ります。5月ごろ新緑が伸びだすと、古い葉は落ちます。
201855サカキ
蕾が見え始めると新しい葉に世代交代。黄色い葉は古くなった葉。

花が咲き終わったら、落ちて密に茂った枝に引っかかります。そのままにしておくと、葉が傷んだり、虫の住処になります。竹ぼうきなどで払い落とします。

肥料は一切施していません。

サカキの魅力、花と実
魅力は何といっても花と、花の香りです。花は1センチ程度の大きさですが、下向きに咲く白い花はとてもきれいです。しかし、受粉を終えた花はすぐに茶色くなり落下します。花のきれいな間は束の間で、庭にあるから楽しめる花ではないかと思います。
201868クロマルハナバチ
クロマルハナバチが蜜を吸う。

218年6月8日サカキに来るスズメバチ
花の蜜を吸いに来たオオスズメバチです。オオスズメバチは蕾の頃に何回か偵察に来ました。心待ちにしていることがわかります。その他ミツバチやシジミチョウ、アシナガバチなども来ます。花の時期、サカキのそばにいると特にクマバチが威嚇して頭の周りを羽音を立てて飛びます。かなりの迫力です。

秋には、実が黒く熟します。熟した実は鳥たちの食料になります。これもまた、野鳥好きの私にはうれしい果実でした。
20171103サカキの実
サカキの実です。潰すと濃い紫色の汁が出ます。手に付いた色は何度か手洗いしていると落ちます。
2018116ジョウビタキ
サカキの実を食べていたジョービタキ。写真を撮っている間はじっとしていてくれました。他には、シジウカラ、ヒヨドリなどがよく食べていました。
20161212鵯 (2)
ヒヨドリ
シジュウカラ
シジュウカラ。こちらは巣立ったばかりの若鳥です。サカキの実が熟す頃はすっかり大人と変わりない羽色になります。

サカキの害虫
サカキは、椿科の植物です。イラガチャドクガが発生する可能性があります。両方とも小さいうちは集団で葉を食害します。葉の裏表をよく観察し、見つけたらなるべく早く対処します。強い毒を持つので、素手では触らず、手袋などをして枝ごと切り、早めに処分します。
イラガの記事は⇒こちらから
チャドクガの記事は⇒こちらから
木の汁を吸うカイガラムシの一種、ロウムシが付きます。幼虫の時は歩き回りますが、白い蝋の様な鎧におおわれるとじっとして植物の汁を吸います。農薬は効かなくなります。ヘラなどでこそぎ落とします。
カイガラムシ
カイガラムシ、直径4mm位のこんもりとした丸い形をしています。バラ、柿、ミカンなどにもつきます。見つけたらすぐこそぎ落としてしまいます。

密に茂った枝には蜂の巣
サカキは、枝が密に茂るので、中心部は風の影響をあまり受けません。それで、アシナガバチが巣を掛けることがあります。アシナガバチの巣が大きくなる8月9月の頃、スズメバチがアシナガバチの巣を襲います。スズメバチはパチッ、パチッという音を出しながらアシナガバチの幼虫を食べます。
8月に巣を攻撃されたアシナガバチは、足元の藪に小さい巣を作り、集団で冬まで暮らします。
9月の終わりころに襲われ巣を破壊されたアシナガバチは、再度巣を作らずに、木の枝などに働き蜂が集団で過ごします。巣が無くなると攻撃性は低くなりますが、うっかり触ると刺されます。
アシナガバチが巣を掛ける5月中旬以降は、木の中心部までよく見て対処します。

サカキを増やしたい時は・・・
サカキはとても丈夫な木だと思います。
水につけて置いて根が出る
冬、ビンに挿しておくと、知らないうちに(1月間くらいだと思います)根が出ていることがあります。このまま水を変えながら置いておけば新芽を出します。蕾の時に枝を切ってビンに挿しておくと花が咲きます。水上げがすごくいいです。増やしたい時は挿し木をすればすぐに付きそうだなと思いました。

サカキとの出会い
我が家には神棚があり、毎月ヒサカキを買って取り換えていました。その月1回のヒサカキに200円のお金を出すことも惜しくなった私は、「庭があるのだからサカキを植えよう」と、単純に考えました。どんなに大きくなるかも知らず、庭のメインに植えてました。無骨な黒い葉を茂らせた木は、庭に影を落としました。バラが育たないと思って、今度は南西の角に移動しました。すると電柱の下は鳥の糞が凄くて触るのも嫌になりました。仕方なくまた移動です。苗を買ってから3度目に今の場所に落ち着きました。

木なら紅葉する落葉木がよく、常緑の武骨い木はあまり好きではありませんでした。東側に植えてから木が落ち着き、花を咲かせるようになってから、花の香りのいいことや、熟れた実を食べに来る野鳥がいることが分かりました。木にはそれぞれの魅力があり、自然の中で何かしら役割を果たしていることを知った1本です。

記事を書きながらサカキの写真を見て、もう少し魅力的なカッティングを覚えようと思ったところです。無骨過ぎ・・・

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