ローズマリーで香り付けした油で炒めた厚めに切ったジャガイモや、鶏むね肉をローズマリーで香り付けして蒸したものなどはとてもおいしいですが、家族はあまり好きではありません。料理のために買ったローズマリーは、今は香りの木として庭にあります。料理の研究はすぐにやめましたが、私はこのローズマリーの爽やかな香りと澄み切った青の花が大好きで、植え替えしてはずっと庭のあちこちに置いて、近くを通る度触って香りを楽しんでいます。

今回は、小さい鉢で生きながらえてくれたローズマリーを植え替えし、更に挿し木で増やします。

ローズマリーの挿し木と植え替え
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名前;ローズマリー

種類;シソ科多年草のハーブ
特徴;香りのよい低木。いくつか種類があり、枝が立ち上がるものや下に垂れるものなどがあります。私の持っているものは、立性で、青い花を咲かせます。花の時期は3月から5月頃です。
効能と利用法;精油に老化防止、神経の安定、消化機能を助ける、心臓や脳の機能の働きを向上させる効果があるとされる。料理にも使われ、肉料理の臭み取りにもなる。その他、化粧水や入浴剤などにも使用される。(小松美枝子著「ハーブの知識と応用」より)
栽培場所;茨城県北部。
栽培場所の気温と特徴;気温ー5℃から34℃。夏に海からの霧が立ち、湿度が凄い年がある。2018年1月はー7℃になりました。温暖化で暖かい暖冬が続いていましたが、想像もしない寒波がありました。
挿し木、植え替えの定期・・・5月から6月の上旬と10月上旬

挿し木をする
ローズマリーは挿し木で簡単に増やすことが出来ます。株が大きくなりすぎたりして扱いが難しくなったら挿し木をして新しく株を作ります。

1、挿し穂・・・10cmくらい切り分け、挿すところは葉を取ります。花がついていたらすべて取ります。
ローズマリー挿し穂
2、用土と鉢・・・挿し木をする鉢はなんでもいいです。総菜の入っている容器を使いました。容器の底に直径2センチくらい(排水が良くなる大きさにします)の穴をあけ、網を敷いて用土を入れます。


用土は赤玉6、腐葉土4くらいのもので行います。あらかじめ水で湿らせます。
鉢の用意
3、挿し木をする・・・割りばしなどで穴をあけ挿していきます。
割りばしで
4、挿し木完成・・・挿し木したら、挿し木をした日付を書いておきます。
ローズマリーの挿し木
ネームプレートは、これもまた総菜の入っていた容器で、幅2.5センチ、長さはだいたい5センチから10センチくらいに切ったもの。たくさん作ってストックしておくと便利です。

置き場所は明るい日陰、2カ月くらいで発根しますので、発根したら一株ずつポットに植えます。用土は、赤玉土6、腐葉土4をまぜたもので行います。植えたら草花用緩効性化成肥料をやります。ポットの苗が十分に育ったら鉢に植えます。鉢に植える時も同じ用土で行います。

ローズマリーの植え替え

今回植え替えするもの。手入れが出来なくて何年も小さい鉢で水遣りだけしていた株。
植え替え前のローズマリー
鉢から抜くとこんな感じ
5月13日鉢から抜いたローズマリー
根の伸びる余地はありません。上部はそれを示すかのように気根が出て、葉の色も冴えません。おまけに水はけのために入れた発泡スチロールにはナメクジが5匹住処にしていていました。鉢替えは根の健康状態を知るのにも大事なことだと思いました。

用意する物・・・剪定用ハサミ、回り大きな鉢、用土(赤玉6、腐葉土4)、排水を良くするための軽石又は発泡スチロールを砕いたものなど

作業の手順
1、葉の付いた小枝の上で、長く伸びた枝を切り、2分の1から3分の1くらいの大きさにします。

2、根をほぐして3分の1くらい切ります。上部の方も切り詰めます。
ローズマリー根を切りつめる
3、鉢底に軽石を網などに入れたものを2cmくらいになるように入れます。そこに用土を入れ、株を中央に据え土を入れ、割りばしなどで土を根の間にも入れます。
鉢底石を入れる
4、水遣りをして植え替え終了。
5月13日植え替え済み
草花用緩効性化成肥料を6粒くらい鉢のヘリに埋め込む。1週間くらい日陰の涼しい場所に置いて、その後は日の当たる風通しのいい場所に移し、通常の管理をします。

手抜き挿し木でも増えます
ローズマリーの剪定した枝を10cmくらいに切り、鉢のヘリにさすだけで根が付きます。
手抜き挿し木
10月初めごろに鉢から全体を抜き、挿し木した物をそっとほぐすように抜いて鉢上げします。抜いた元の鉢はそっと戻し、土を落としてしまったら足しておきます。

ローズマリーの手入れの仕方
鉢植えは、すぐに根が鉢いっぱいになります。根詰まりを起こすと株が老朽化し気根が発生します。根鉢を崩したりという作業が出来ない場合は、二回り大きな鉢にいれ、用土を足すだけでもいいので、根の張る場所を確保します。
根詰まりの気根
気根が出てきた枝
ローズマリーの種
花が咲くとすぐ種を付けます。種を付けると株が弱ります。木のためには花は咲かせない方がいいですが、私はこのブルーが大好きなので、花を見てから枝を切っています。
ローズマリー花sony a6000 photo by Yasunosukey
3月から5月にかけてブルーの美しい花を咲かせる。

枝を切る場所は、新芽が出ている上で切ります。深く切り過ぎると枝が枯れることがあります。木を小さくしたい時は段階を経て少しずつ小さくしていくか、挿し木で更新します。
ローズマリーは枝を切れば木が若返るといわれます。たくさん切って、料理やアレンジ、部屋の香りとしてたくさん使うといいと思います。家族も好きであればですけど。

肥料は、やり過ぎると香りがしなくなると聞いたことがあり、控えめにしています。草花用緩効性化成肥料をゼラニウムの半分くらいの量を、年に3回ほど、だいたいゼラニウムの肥料をやる時にに、5月、7月、10月くらいの3回くらいやっています

庭植えを失敗する

我が家では庭植えは失敗しました。他の植物の陰になり、枝は垂れて地面に這いつくばり、うどんこ病になりました。それで鉢植えで管理しています。
庭植えにするには水はけと日当りのよい場所が必要です。確保できない時は鉢植えで管理した方がうまくいきます。

病害虫

害虫は蜘蛛が入り組んだ枝に網をかけ住処にしているのを見ますが、特に問題ありません。病気については、湿度がひどいとうどんこ病になります。枝をすかして風通しを良くします。

ローズマリーは優れたヒーラー
ローズマリーは、触ると木全体からいい香りがします。その香りは気持ちを落ち着かせゆったりとした気分になれます。根詰まりした枯れかかった株でもその香りはしっかりあって、私は庭に出る時、枝を触って香りを嗅いでいます。以前本で読んだんですが、ローズマリーの香りを嗅ぐと頭が冴えるとか、嗅ぎまくらねば・・・
沢山挿し木をしたので、秋にはたくさんのローズマリーの苗が出来ます。うれしいです。

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