この記事では、ユリの増やし方と病害虫対策についてもっと詳しく書きます。植え替え時の古い土の扱いにも触れました。
8月8日庭
2014年8月8日の庭。暑い日差しの中でもたおやかに咲くカノコユリ。花持ちよく、長い間庭を飾ってくれます。暑さに強い姫ヒマワリや百日草との相性も抜群です。
本来は日陰を好むカノコユリですが、足元を腐葉土でマルチングしたり、植物を植えて地温を上げないようにすると、日の差す庭の主役にもなります。
カノコユリとキアゲハ
ユリの蜜は蝶も好きで、よく蝶が来ています。

ユリ(秋植え球根)
栽培場所・・・茨城県北部
栽培場所の気温・・・-7℃~35℃(2018年)。冬、雪が少なく乾燥していて、夏は蒸し暑くなります。特に8月は、海からの霧も多くなり、更に湿度が増します。


ユリの増やし方

もう一度私の絵を登場させます。この絵を見ながら説明します。
ユリの構造
1、分球した球根を植えます。秋に掘りあげた時、球根が分裂して2つ3つになっていることがあります。手で軽くほぐせるなら分球して別々に植えます。ほぐせない場合は無理矢理ちぎらず、翌年分球します。

2、子球を一つずつ植えます。植えつけ用土は、秋の植え付けと同じ用土で植えます。深さ5cm~10cm、幅も5cm~10cmくらいに植え、後の管理も親球根と同じように管理します。

3、ムカゴを植えます。ムカゴには球根を支える根がありません。9月終わりごろ、深く植えないで、見える程度に浅く植えると、ひと月くらいしたら下根が出るので、その後、子球と同じように植えます。オニユリは、次の年から花を咲かせるほど丈夫です。

4、タカサゴユリは種で増えます。秋に種が出来ます。赤玉土に蒔き、1mm~2mmくらい土をかぶせると、細い葉が出ます。我が家では、自然に種が飛んであちこちに芽が出ます。園芸店では、新鉄砲ユリなど種で売られているものがあり、秋に種を蒔くと翌年花が見られるそうです。
タカサゴユリの新芽
種が飛んで、庭のあちこちに芽を出したタカサゴユリの芽。6月に3センチほどの芽を発見し、9月28日にはこの大きさ。

5、鱗片を挿して球根を作る方法があります。種蒔き用土か赤玉土に鱗片を2mm位の深さに斜めに差します。鱗片の下の方に小さい球根が出来ます。一度、鉄砲ユリで挑戦しましたが、球根が出来るまで時間がかかり面倒でした。球根は子球で増えるので、もうやっていません。

家で楽しむには1、2、3までの方法でたくさんの球根を得ることが出来ます。また、スカシユリや鉄砲ユリなどは、オリエンタル系より丈夫でよく増えよく花を咲かせます。

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古い土の使い方

ユリは、基本的には毎年新しい土で植える方がいいのですが、経済的にも土を処理するという点でも大変です。私の場合、植え替え時に、球根が健全に育っていたら、3年から4年くらい、球根を植えた古い土に、新しい赤玉土を半分くらい混ぜ、その土の4割ほどの腐葉土を混ぜて使っています。子球がたくさんできて、土はいくらあっても困ることはありません。土が余ったら、ゼラニウムやパンジーを植えることも出来ます。(何を植えるかで肥料の成分が変わります、肥料分には注意してください)
細かい微塵の土が増えてきたり、水はけが悪くなったら、すべて新しくします。古い土は駄温鉢に入れて、熱湯殺菌を、1週間くらい空けて2度行います。その後、土が完全に冷えたら、ふるいにかけて微塵を取り除き、新しい土と混ぜて使っています。微塵は庭に入れています。庭の土よりいい土なので、植物の育ちが良くなります。

病気が発生した土は、熱湯消毒後、駄温鉢に入れて3年くらい日の当たる所に置いてから庭に入れています。

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ユリの主な病気と害虫対策

6月25日
6月25日、スカシユリと鉄砲ユリ。

病気
ウイルス病・・・ウイルス病は主に10種ぐらいあり、その中で最も怖いものが、モザイク病、急性落葉病、萎縮病、腫葉病があります。
春に芽が出たものが6月になっても委縮して葉もいびつになっている。一緒に植えた同種のユリと成長具合が明らかに違う場合はウイルス病です。ウイルス病は葉が触れあうだけでも移ると言われます。他のユリに移さないようにするためにもすぐに抜いて捨てます。私のユリ・ルレーブは数種類のウイルス病を同時にかかってしまったので抜きました。ユリ以外の他の植物にも移りますので、対処が必要です。

モザイク病・・・葉や花が変形したり濃淡の有る班が出たり、生育不良を引き起こす。

急性落葉病・・・葉が黄色くなって急に落ちる。

萎縮病・・・葉や花が黄色くなり茎の成長が止まり委縮する。

腫葉病・・・葉や花に水が浸みこんだようなシミが出来て、花が変形する。

球根腐敗病・・・葉色が薄くなりその後暗い紫いろに変色して株が枯れます。

青カビ病・・・貯蔵中の球根が茶色に変色して、やがて枯れます。変色した部分を切るか、干からびた鱗片は取り除きます。

葉枯れ病・・・長雨が続いた時などに泥跳ねなどが原因で下の葉から段々に枯れていく。マルチングなどして泥跳ねを防ぎます。鉢植えは軒下などに移動して雨に当てないようにします。

灰色カビ病・・・咲いた花が散って蕾や葉に落ちると、そこからかびることがあります。咲いた花は、種を付けない為にも咲き終わったら花の付け根から取ります。

私は薬剤をほとんど使いません。しかし、ルレーブをウイルス病で抜いてから、ウイルス病予防について調べました。ウイルス病を予防するには、ベノミル剤1000倍液に30分浸してから植えると効果的だそうです。その他、チウラム・チオファネートメチル水和液なども効果があるそうです。(NHK趣味の園芸より)

害虫
アブラムシ・・・黒っぽいアブラムシが、特に新芽に付きます。葉の隙間まで入り込んで養分を吸い取ります。病気を媒介する可能性もあるので、早めに駆除します。タケダなどから出ている病害虫用のスプレー式の薬剤をスプレーすると1回で収まることもあります。

ヨトウムシ
・・・ヨトウムシは新芽が好きで、夜這い出してきて食べます。昼間、ユリの根元を軽く掘って探すか、夜中に捕殺します。株周りの草を抜き風通しを良くすると予防になります。
20180505カノコユリヨトウムシに食われる
カノコユリの芽を食べられてしまいました。夜に懐中電灯で探して、食べているところを捕まえました。

クビナガハムシ・・・オレンジ色の7mm位の虫です。ユリの芽が出始めるころの3月から6月まで発生し、ユリを食害します。捕まえようとすると下に落ちます。捕殺に努めます。
20180609スカシユリ食害に遭う
クビナガハムシに食べられたスカシユリ。害虫は、花が咲くまで監視が必要です。生育途中葉や芽を食べられてしまうと枯れることもあります。

コウモリガ・・・コウモリガは中くらいのから大きいものまでいて、葉の裏に休むとき、さかさまになっている姿からコウモリガと呼ばれるそうです。卵で越冬し、ふ化してから、草や木の幹をよじ登りむ、食害をします。
その内の1つで、蕾が大きく膨らむころ、蕾に穴をあけ、中のおしべを食べるコウモリガの幼虫がいます。食べられると花は綺麗に開きません。蕾を切って潰します。
20180809しべを食べられた花
コウモリガに食害されるとこんな風になります。蕾の時に入り込むので、蕾の上も下も、全体を点検し穴が開いてないか、フンは出ていないかを確認します。

他には、コウモリガは茎に侵入して茎を食べるのもいます。茎を食べられたらユリは咲きません。
コウモリガの幼虫が侵入し食べたフンは糸状にたらします。それを見つけて捕殺します。

ハダニ・・・葉の色が薄くなります。乾燥すると発生しやすく感じます。発生したら、葉裏から勢いよく水を当てます。

根ダニ・・・1mm以下の虫で球根に寄生します。肉眼では見えません。根の発生が悪くなり、生育が悪くなり球根も太らなくなります。

病気や害虫は結果を見て、その形状などで調べて対処しています。違うかもしれないけど、だけどそのままにしておくとさらに悪化してしまいそうなので、何かやる・・という感じです。ここに取り上げた、特に病気は、かもしれないというものも含まれています。
病気も虫も付かないようにするのは難しいですが、より良い状態を保つには、植物を密にせず、風通しよくしておいたものが健康に育っています。

農薬を使うことについて・・・私はハンディータイプの総合薬剤を買い置きして、よっぽど困ったアブラムシなどにピンポイントで使っています。その他は、自力で排除するように努めています。農薬は使い終わったら別の種類のものが配合されているものを買います。3年たっても使い切らないことが多く、庭に穴を掘って捨てています。

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こんな失敗しちゃった!!

ユリは球根植物だった・・・子供のころ、家の近くの海岸に群生していた鉄砲ユリを、家の庭にも咲かせたいと根を付けて持ってきて植えるのだけれど、全然咲きません。ユリは球根植物で、植える時期があるなんて、あの頃は知りませんでした。

ユリの芽は1球に1本限り・・・春に、愛犬が出た芽を全部折ってしまってその年は花が一輪も無く・・・その後、ユリは鉢で育てるようにしました。その他の対策としては、庭にいるのが人だけならば支柱を立てておくことで防げます。

カサブランカは明るい日陰だよ
・・・太陽の下、2年目をむかえるカサブランカは元気がありません、1mくらいで3輪、そしてすぐ上部は枯れてしまいました。秋に球根を掘りあげると随分小さくなってしまいました。プランターに植えなおし、北側に置いたら、翌7月に綺麗な花が咲きました。

球根が消えた猛暑の夏・・・夏の猛暑のなか、日当りのいいところに置いた鉢のユリは、9月を待たず上部は枯れていました。球根を掘ると随分数が減り、残っていた球根の下根もありませんでした。気温が下がり、雨で鉢の中が潤うようになると下根が出て来たので、新しい用土に植えなおしました。

ウイルス病恐怖が招いたミス・・・寒さのせいで成長の遅れていた鉄砲ユリをウイルス病と間違えて抜いて捨てました。ソフトボール位の大きな球根と蕾を7個つける球根5個。前年に、大好きなルレーブ1球をウイルス病で抜いたので、神経質になり過ぎていました。
2006年6月24日ルレーブ
ルレーブ、2球買ったうちの1球にウイルス病発症。
同じように縮こまっていた最後の1球は、抜くことが出来ずそのままにして、もう少し、もう少し・・・と思っていたら、その後グングン成長しいつも通り花を咲かせました。あの球根を思うと、今でも胸が痛い。
20090629鉄砲ユリ
花11個、清々しい香りが魅力の自慢の鉄砲ユリでした。


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まとめ

たくさん失敗もして、それが積み重なって今があります。
球根植物は球根に力を蓄え、その力で花を咲かせるようにできています。買った球根を植えればとにかく芽が出れば、虫に食われなければ、確実に花を見ることが出来ます。
ユリは、高嶺の花ではなく、本当に丈夫な花です。その姿も香りも素晴らしく、咲けば誇らしく思う程の美しい花です。挑戦する価値ありの花です。

ユリの植え方管理の仕方を「10月ですユリを植えましょう!!【ユリの種類別植え方管理の仕方】」で書きました。こちらもご覧ください。


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