肝リピドーシスとは、肝臓に脂肪が溜まって、肝機能が悪くなる病気です。特に太った猫に多いそうです。太った猫が痩せる時に、肝臓が体にある脂肪を使っているために、肝臓に脂肪が溜まっていくのだそうです。そうなってくると吐き気が起き食事をしたがらなくなり、ますます弱ってしまうそうです。

動物病院に行くまで
ソラの状態の変化
食欲がないと感じたのは去年の8月のこと。夏になるといつも食欲が落ちてしまうので仕方がないと思いました。鼻水を垂らしているので風邪を引いたたのだろうと思いました。
20200810休む
2020年8月10日 休むソラ
20200813動きたくないソラ
自分のベッドで目を閉じてじっとしていることが多く、声をかけると目だけ開けてまた休みます。

餌を潰し食べやすくしました。人がそうであるように食欲のない時おかゆにしたりします。ソラもまた餌をお粥状にしたり、おやつを餌に混ぜるとよく食べました。体重は6.3kg。

9月になると元気によく食べるようになりました。
日向ぼっこ

10月、家のペンキ塗りがあり、化学物質に弱い私は家を離れ車で休んでいました。ソラも4日間は車で一緒に過ごしました。最初の日は怖がってブルブル震えていましたが、意外となれるもので、車の中をウロウロ、外の様子の見たり昼寝をしたりして過ごしました。
外が気になるソラ
外が気になるソラ

ペンキを塗る作業は5日間で終わり、ソラは、昼間は外の見えるお気に入りの窓際で寝て過ごすことが多くなりました。塗装工事が終わっても私はなかなか体調が回復せず、気が付くとソラは食事の量が減っていました。体重を5kg台まで落とすよう獣医さんに言われていたので、体重が落ちたのを喜んでいました。体重は5.7kg。
日向で昼寝
日向で昼寝をしています。

20201130そら日の当たる場所に
20201130窓際の日の当たる場所で静かにしていることが多くなり、食事も少なくなりました。

12月中旬、体重は4.7kg。 体重が減りすぎていて驚きました。走らなくなり、遊ばなくなりました。
20201220そら日向ぼっこ
日の当たる場所の暖かい所で休む
20201222そら寝ぼける
声を掛けると薄目を開けて反応はします。

12月下旬になると、食べる量が極端に減り、便も3日置きぐらいになりました。小便が3回くらいで、量が極端に減りました。年が明けたら獣医さんに相談しよう、家族で話していました。年が明けると食べなくなり静かに窓辺の定位置で休んでいました。 
体重は、3.7k g。 
丸くなって


肝リピドーシスの診断を受ける 
実際には、肝臓の一部を取って検査して正式に病名をつけるのだそうです。獣医さんは「症状を診て、肝リピドーシスで治療を進めます。」と言うふうにおっしゃいました。正式な病名ではありませんが、「肝リピドーシス」で書いていきます。

ソラの場合、痩せたから「肝リピドーシス」になったのか、「肝リピドーシス」になったから体調が悪くなって痩せたのかは分からないともおっしゃっていて、いつ死んでもおかしくない状態だそうで、とにかく回復をさせるための方法を取ることにしました。

肝リピドーシスの症状の一つに吐き気があります。ソラは胃が歪なため、小さい時から食べすぎるとよく吐いていました。それもあって、吐くのは当たり前になっていたのも気づきがおくれた原因の一つではあります。

家族の意思を決める
獣医さんとしては、入院して点滴をしながらの方法がいいとおっしゃいました。それでも治るのは5割の確率だそうで、家族としては、そんな確率の低い治療を13才のソラに受けさせ、だめでしたというのは辛いし、ソラとの残りの時間は少しでも長く一緒にいたいというのが家族共通の強い気持ちだったので、対症療法を望みました。

私がこの病気を知らずに、食欲がなくなったソラに、とにかく何か食べさせることをしました。肩や肘が夜中もキイキイ痛み、目が覚めることがありました。それでも餌をつぶしておやつと混ぜて食べさせ続けたことが、病気の進行を遅れさせたと思っています。肘や肩の痛みを感じた時、間違っていなかったと胸を張ります。

そんなこともあり、ソラの事に関する決定について後悔の少ない方法を目をそらさず家族で話し合うことが出来ました。

それからの治療
とにかく食べさせて、肝臓に体にある脂肪を使わせないこと、ゆっくり休ませることが一番の治療ということだそうです。食事は自分から食べたがらないので注射器で餌を注入します。
脱水もひどいので、飲んだ水も計量して報告しました。食事は9割が注射器で注入していました。

10日経っても便が出ないのでカンチョウしました。カンチョウすると脱水を起こすので、膚下点滴 をしました。久しぶりに便をして翌日は自分から食事をしました。その日は注射器を使わない食事をすることが出来ました。2週間ぶりです。また、脱水予防のために点滴もしたので、小便はいつもの倍しました。

治療2週間経過して
食事を欲しがるようにもなり、自分でも食べるようになりました。元々、胃が歪でたくさん食べられないので、一回の量は少ないですが、ご飯をねだって後ろをついて回ることもあります。
しかし、未だ病状は一進一退で、ちょっと元気そうになったり、ぐったりしていたりします。
ひとつだけ違うことは、「食事の時にテーブルに足をのせない」は我が家のルールですが、この頃は食べ物をねだるのに必死で、食卓の上に座っていることがあります。

2週間の治療代
血液検査 16,600円
レントゲン 6,000円
エコー 3,000円
薬(吐き気止め、口内の炎症止め、肝臓の働きを助ける)18日分 6,300円
カンチョウ 2,500円
点滴 5,500円
ビタミン剤2回注射 1,000円
処方食の缶詰6缶 438円×6=2,628円
診察料 1000円×4回=4,000円
注射器5本 2,000円
消費税 6,132円
合計 55,660円
 
去勢猫に多い肥満と便秘
 去勢した猫は肥満になりやすく、便秘にもなりやすいそうです。便秘の治療は大変で、嫌なら去勢はしない方がいいというくらい大変なんだそうです。結腸が肛門より大きくなると手術で結腸を取り、オムツをすることになるそうです。
20200228仰向け
体重7.3キロだったころのソラ、ほんの一年前の事。2020年2月はまだ貫禄がありました。

ソラも便秘の治療をしましたが、幸い結腸肥大までにはならず、処方食で済みました。 
去勢しないで家猫として飼うのは難しく、春になると大きな声で昼も夜も鳴き 、家中マーキングして匂いをつけます。その匂いときたら大変です。やはり、動物を飼うというのは覚悟が要ります。
可愛いけど、その先もしっかり考えることができないと、大変・・・・

でも、可愛いですよねーーーうちの子が一番かわいいって感じで、その時になればなんとかなるのも、家族だからかもしれません。

縁の不思議、面白さ。
動物も人間も、物もなんでも出逢いというものがあり、縁があって一緒にいると思います。 ソラとも不思議な縁で出逢ったのだと思います。今、看病という形で、その出会いに感謝をしているところだと思っています。お腹のエコーをとった時に内臓の位置がまるで違っていることもわかりました。いろんな障害と共存して生きているのだと改めて思いました。世界にたった一人の猫だぞ!などと言っても別にソラはソラなのです。
20201222そら外を見る
「ソラちゃんはよく頑張っていますよ、いつ死んでもおかしくない体なのに、よく食べているし、治療の時黙ってじっとして」と、獣医さんが褒めてくれます。
・・・ソラは耳をピンと立てて聞いています。まるで話していることが分かっているみたいな顔で。

 

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