ジョウビタキはとても好きな特別な鳥です。
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ジョウビタキ(尉鶲)
雄ジョービタキ20160207Sony a6000
雄のジョウビタキです。
食事・・・虫、果実など
住処・・・冬の間、茨城では、林や公園、人家の庭で見られる。
冬鳥・・・茨城県で。10月半ばごろに来て、夏はシベリア、中国大陸北部、朝鮮半島に帰る。
鳴き方・・・ヒーヒーカッカ。オスもメスも同じ鳴き方をします。
全長・・・14cm
雄は、頭が青味を帯びた灰色頬が黒く胸から腹にかけてオレンジ色をしています。羽から尾にかけて黒く、風切り羽の根元が白くなっています。腰のあたりにもオレンジの毛があります。
20161118尉鶲雌Sony a6000
11月26日撮影
これは雌です。雄に比べるととても地味です。林の中では背景と同化して見つけるのが難しいです。風切り羽の根元は雄と同じ白なっています。雌もヒィーカッカッと鳴くこともあります。
オスもメスも尾を小刻みに上下に振ります。その時浅くちょこんと会釈をするようなしぐさをします。

鳴き声の理由
柿の木にとまったジョウビタキが、「ヒィヒィヒィ」と小さい声で鳴いています。
ジービタキ雌Sony a6000
庭に降りてくる前は電線などの高い所で安全確認。

私も真似して「ヒィヒィヒィ」と音を出すと「おや」という顔をしました。それから「カッカッ」と鳴き真似をした途端にジョービタキは落ち着きを失い、枝を後ろむいたり前を向いたりしながら「ヒィヒィカッカッ」と大きな声で鳴き、尻尾を上下にプルルン、プルルンと激しく振りながらちょこんと首を前に動かします。もう一度「カッカッ」と音を出すと、また驚いて同じように落ち着きなく「ヒィヒィカッカッ」と繰り返しあっち見たりコッチ見たりしています。
20161224ジョービタキメスSony a6000
ジョウビタキが渡りをして最初に庭に来ると必ず「ヒィヒィカッカッ」と鳴きます。あれは、縄張りを主張する鳴き声なんだと思いました。私が「カッカ」と鳴くまねしたのを、またライバルがやってきたと警戒したのかもしれないと思いました。

冬は単独で暮らす
ジョウビタキは10月の中頃に、北から渡ってくる渡り鳥です。冬の間は単独で行動しています。同じ場所で、ジョウビタキが何羽も群れているところは見たことがありません。ジョウビタキは、毎年同じ個体が前年に築いた縄張りに来ています。そして必ず毎日餌場を回ってちょっとずつ木の実や虫などを食べています。
ジョービタキ (2)Sony a6000

庭にあるジョウビタキの好物
千両の実をよく食べます。すぐ近くにある万両は大きいのか食べません。万両はヒヨドリが食べています。小さい虫などもよく食べています。庭に置いたコンポストに、ある年虫が大発生しました。その虫を毎日食べに来ていました。
20080208ジョー君
コンポストの上で

厳しい自然
20161231ジョウビタキSony a6000

尾が取れてしまった雌のジョウビタキ。
20170103Sony a6000
庭にやってくる鳥たちは完璧な姿で来るのが、何も考え無しに、当たり前だと思っていました。
鳥を観るようになって、片足を骨折しているスズメがいたり、尾羽がボロボロのヒヨドリを見たり、時にはカラスに襲われ血だらけになった鳩がいたり、巣立って間もない子スズメがトビに襲われてしまったり・・・
完璧な姿でいられるのはむしろ稀であること、より強く、運にも恵まれていないと生き残れないことを知りました。
自然の中で、がむしゃらに生きることを、命を全うしていることを彼らは体現しています。

ジョウビタキは特別な鳥
もうずいぶん前のことですが、愛犬が死んだ時、花に興味が無くなってしまいました。
以前は、花びらの中のキラキラとした光に吸い込まれるように何時間も一つの花を眺めていても飽きませんでした。しかし、愛犬がいなくなって、体の不調ばかりが前面押し出され、あのキラキラした輝きはどこへ行ってしまったのか、同じ花を見ているとは思えないほど、色あせて興味もなくなってしまったのです。
2018116ジョウビタキSony a6000
塀の下の方には好物の千両の実があります。

これがペットロス・・・私がこんなにへこむことありますか????
私は何事も割り切って過去は過去と言い切るタイプだと思っていましたが、こんなにも悲しみに心がふさぐことがあるのかと、感心したほどです。

翌年二月、重い腰を上げ、道路に飛びだしたバラの蔓を剪定する為、頑張って作業をしていました。
するとジョウビタキのジョー君がやってきてそばで作業を見ていました。ジョー君は4年ほど前から我が家にやって来て、よく、庭で私の作業を見ていました。
ジョー君狩りをす
とても人懐こくて、私の家ではジョー君と呼んでいました。
作業を見ているジョー君photo by Yasunosukey
ジョー君がそばをチョロチョロしているのが面白くて、簡単に道路側の枝を剪定するだけにしようと思っていましたが、庭のバラの剪定もし、ついでに肥料も施すことにしました。
20080216ジョー君とphoto by Yasunosukey
2月も終わりの頃、ジョー君が庭に来て「ヒィーカッカッ」とひと鳴きし、そして北へ帰りました。
その年のバラは、心をいやすようにふんわりと咲いてくれたような気がしました。
ジョー君に励まされ、花に癒された年でした。
この世は愛に満ちている・・・・・という言葉を、時々は信じています。
ジョー君
その年の秋は、メスのジービタキがやってきました。あのジョー君は二度と庭に現れることはありませんでした。
しかし、毎年ジョウビタキが来ると、旧知の友が訪ねてきてくれたような嬉しい気持ちになります。
もちろん違う個体であることは知っていますが、愛犬を失った寂しい気持ちを癒してくれたのが、この小さな友達だったからです。

次は、ツグミ(鶫)について書きます。

私の使っているカメラ



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