3月になると気温も上昇し種まきにいい季節になります。種まきは難しいと思っている方に、蒔きやすく育て易い、おすすめの春蒔一年草を紹介します。春に蒔くと、早いものでは5月ごろから咲き10月頃まで花が咲いています。
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栽培場所…茨城県北部
栽培場所の気温…-5°C〜+34°C 夏湿度が高く、冬乾燥しています。1月下旬から3月初めごろまで少し雪が降ります。

1、ヒマワリ
20049ひまわりり
こちらは分枝タイプのヒマワリ。1本で20輪あまり咲きました。
ひまわりには草丈が50センチのものから3メートルのものまであります。どれも育てやすいです。私がおすすめしたいのは、草丈が1メートル前後のサンリッチ系のひまわりです。
種まきから50日くらいで花が咲く品種です。花径1 5センチ、草丈100センチくらいのひまわりで、狭い場所でも、プランターでも栽培でき、切り花にもいいです。

紹介したサンリッチ以外のどの向日葵も個性的で、大きい品種はダイナミックな庭を作ることができます。草丈3メートルくらいにまでそだった向日葵は、種の部分だけでも25センチを超える大きな花ができたました。八重向日葵にスズメが頭を突っ込んで何かを探していたり・・・
毎年テーマを決めて植えるのも面白いと思います。

2、朝顔
ヘブンリーブルーの様なツルが長く伸びる西洋朝顔から蔓が伸びないタイプまでありますが、私は大輪の平安シリーズが好きです。
ツルが伸びるので、行灯仕立てで楽しんでいます。鉢で育てる場合は、10号の駄音鉢で1本で行灯仕立てにして育てます。庭植えは、ポットで育苗をし、ツルが伸び始めたら定植します。ツルが10メートル程度伸びますので、ツルを伸ばす支柱が必要です。
種は、花が咲いた後に直径1.2センチくらいの丸い鞘が出来ます。中に4個くらいの種ができます。秋までそのままにして枯れたら鞘の中の種を採取します。

3、マリーゴールド
2005916マリーゴールドインパチェンス
黄色いマリーゴールドと、こぼれ種で芽を出したインパチェンス。
暑い夏つぎつぎと花が咲きます。直蒔きかポットで育苗をし、庭や鉢などに定植します。マリーゴールドは、線虫を回避すると言われています。
種取は簡単です。咲いた花が枯れるまで置きます。

4、サルビア
花穂が真っ赤になるホットジャズ
白の花穂に青の花が咲くファリナセア ストラータがおすすめです。
とても丈夫で暑い夏でも花が次々と咲きます。ポットに育苗して定植します。黄色のマリーゴールドと一緒に植えると、そのビビットな色の対比が暑い夏に元気を与えてくれます。
サルビアとマリーゴールド
種取が容易です。花穂が枯れたら種がたくさんできています。蜜もたくさんあります。よくアシナガバチが蜜を採取しにきます。

5、千日紅【ストロベリーフィールズ】
草丈50〜70センチ。ポットで育苗して定植します。花数は、少なめのように感じまが、花壇の中で丸い赤は目を引きます。寄せ植えにも最適です。


6、百日草
草丈50〜70センチ。切り花にたくさん使えます。節のところにある芽のすぐ上で花を取ると、切ったそばから蕾ができて咲くので、花が絶えません。ポットに育苗したり直蒔きして育てます。
百日草と久留米鶏頭
ボーダーに植えた百日草
百日草小輪系
鉢に直蒔きした百日草。花が咲いたら、2ヶ月に一回緩効性化成肥料を施します。
余裕があれば、時々水肥も与えると更に元気になります。種をとりたい時は一番花をそのまま種が出来るまで置きます。

7、けいとう【久留米鶏頭】
久留米鶏頭
久留米鶏頭は迫力の大輪です
種は細かいですが、意外と丈夫に育ちます。写真は、庭に直蒔きして育てたものです。
鶏頭は根が荒いので根を傷めると枯れてしまいます。直蒔きか、ポットで育苗して定植します。赤い花が出る頃には、花が重くなって風で倒れることがあります。支柱を立てたりして育てます。我が家では、脳ミソと呼んでいます。
こぼれ種で翌年も芽を出します。種取は、花の部分が赤いままでも取れます。ボール状の下の部分が色が変わってきたころ、手のひらにトントンと花穂を叩いてみると黒い小さな種が落ちてきます。

8、インパチェンス
インパチェンス
日陰でも日当たりでもよく咲きます。大きくなりすぎたら、芽のある上で切るとすぐに芽が出てたくさん花を咲かせてくれます。鉢にばら撒きし、本葉が2つくらい出たら、ポットに仮植えし、花が見え始めたら定植します。秋まで絶え間なく花を咲かせます。
種取は種がはじける前に採取します。

9、コスモス【ソナタプレミアム
コスモス141112
ピンク系はソナタプレミアム、それとオレンジ色のオレンジキャンバス、黄色はイエローキャンバスです。
多くのコスモスは、短日性で、日が短くなると花が咲きますが、ソナタプレミアムは、草丈60センチくらいで、蒔く時期を変えて咲く時期をずらすことができます。写真にあるオレンジキャンバス、イエローキャンバスは蒔く時期を7月下旬にし、高さを抑えました。
 大きめの鉢に植えて、肥料は少なめにして育てると密集して咲きます。連続して花を咲かせるには、水肥と草花ようの化成肥料を少しずつ与えます。
種取は一番花を切り取らずそのままにしておくと取れます。必要分取ったら、後はタネをつけないようにして花を咲かせます。

10、クレオメ
2005クレオメ
夏、夕方から開き始めるクレオメ。
群生させると圧巻です。草丈100センチくらい。茎には短い棘の様なものがあり素手で触る時はちくりとすることがあります。それとちょっと粘着する感じがあります。切り花には出来ませんが、上へ上へとたくさん花を咲かせます。分枝もします。秋まで咲き続けます。長いメシベが特徴です。一度植えるとこぼれ種で毎年咲きます。
種は長く伸びためしべの先にできます。種の鞘が枯れてたら取れます。
クレオメと百日草
クレオメと百日草で作った夏の花壇

失敗しないための育苗法

種まきに必要なもの
種蒔き用培養土、ビニールポット、花の種、水肥
種蒔き用の土があります。
とても清潔なので、病気を出さないためにもぜひ使うことをおすすめします。

夏用の種は大きく、蒔いた後に成長が速いので、7.5㎝経のビニールポットがおすすめです。また。ヒマワリは、大きく育てたい時は、さらに大きく深いものを用意すると良いです。ヒマワリは根が曲がると上部が伸びなくなる性質があると聞いたことがあります。

その他には、赤玉小粒と腐葉土を混ぜた土でも種蒔きが出来ます。種まき用の培養土には肥料が入っているものがありますので、育苗中は肥料は要りませんが、赤玉土を使う場合は水肥を用意します。
水肥は、即効性があって根や葉を丈夫に育てます。

種まき
1、ビニールポットに八分目ほど種蒔き用培養土入れます。
2、種をポットに2〜3粒蒔きます。
3、芽が出たら大きいものを残し他はカットします。赤玉土のように肥料分のない土は、水肥を規定より薄く、蘭と同じくらいの希釈で与えます。
4、本葉が開き、10センチくらい育ったら定植します。

夏の草花は寒さに弱いものが多いので、3月に種蒔きする時は、室内など温度を確保できるところで蒔きます。種の袋に、蒔き時や適切な温度が書かれているので、参考にしてください。

害虫対策
新芽が出るとナメクジ、ヨトウムシが新芽の臭いを嗅ぎつけて食べにやってきます。ある年、百日草、マリーゴールド、ヒマワリを全部食べられてしまいました。すぐにマリーゴールド20ポットとヒマワリを6ポット蒔きましたが、残ったのは、ヒマワリ2ポットマリーゴールド3ポット。寂しい夏でした。ニガウリもいっしょに蒔きましたが、一切食べられていませんでした。甘い花の芽だと知っていてやってくるのだと知りました。

ヨトウムシは、殺虫剤を適度に使うなどして対処します。
ナメクジは銅を嫌うそうですから育苗する回りに銅線を巡らせたり、鉢の回りにコーヒーのカスを撒くなどするとある程度防げると思います。ナメクジに有効な農薬もあります。
私はこちらの商品を使ったことがありませんが、あまりにもひどいナメクジの仕打ちに色々探したら、こちらの商品が良いのではないかと思いました。毎年起きる苗全滅の被害を少しでも減らせればと考えています。

病気
うどんこ病の発生しやすい時期です。風通しの良い場所で育苗をします。室内で管理しているとうどんこ病になる時があります。一旦外に出し、農薬を使うと、初期の場合すぐに治ります。
立ち枯れ病を防ぐためにも清潔な用土を使います。

苗をしっかり育てると後の管理がしやすくなります。培養土の肥料分が切れたら(袋に効く期間が書かれています)定期的に水肥を与えてしっかり育てます。苗が小さいうちは弱いので、小さい間だけ1回から2回程度農薬を散布するのは有効です。

園芸店などで買ってきたポット苗も、ここに書かれている花はとても丈夫に育ちます。種もとれます。種を買うと多すぎて、でも捨てられないとき、ポット苗を買って楽しみ、種は欲しい分だけ採取するというのもありです。

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