壁面をダイナミックに飾りたい、そんな時につる性植物が重宝します。
ツル性植物の代表と言えばツルバラと言うのは私の意見ですが、ツル性植物にはいろいろあり、組み合わせることによってロマンチックなガーデンができます。また1種類だけを使って野趣あふれるカーデンを作ることもできます。そんな夢のガーデンを目指しツル植物を使った私の庭を紹介します。

070527南側のバラ3
南側のフェンスを飾るバラ、ピエール・ド・ロンサール。

紅いバラは、知り合いからいただきました、原種だと聞きました。一期咲ですが花持ちがすこぶるよく、紅い花びらに黄色いしべの対比が美しい花です。

200661南西角
南西の角を飾るバラ、春一期咲きのファンタンラトゥール。
トゲが少なく枝も柔らかく扱いやすいです。
白は、近くの山に自生しているノイバラ。
挿木した翌年から旺盛に育ちます。トゲが鋭いのとうどん粉病になりやすいのが難点。実が綺麗です。

2004521ツキヌキニンドウ
ツキヌキニンドウが西側のフェンスを隠します。

20120526バラとクレマチス2
ツルカクテルとクレマチスの競演。


パーゴラは私の手作りでございます。ブロック塀には、ツタが絡んでいます。

070525バラのアーチ
黄色のグラハムトーマス、奥にはカクテル、右下は修景バラのラベンダードリーム。

挿木でよくつきます。白いバラは、シュネーヴィチェン(アイスバーグ)

065130バラの芽かくし
目隠しに植えたコンスタンススプライ

オカメヅタ2
門回り、ヘデラ・カナリエンシス・バリエガータ(斑入りオカメツタ)を植えて。
白っぽいバラはメアリーローズの枝変わりです。紫陽花は墨田の花火、鉢植えでは小さい状態で花が咲きます。

04アプローチ
北側のブロック塀には、斑入りのツタを這わせませました。ヘデラ・ヘリックス・グレイシャー。

左側は鉢植えにしたアイビーで葉が密に茂るタイプ、ヘデラ・ヘリックス・ゴールドチャイルド。

05225雪景色蔦
郵便受けの脇には隠れるようにバードハウスを。雪の日。

玄関前ヤマアジサイ
春は、萌え出す新緑が美しく、梅雨時でも、斑入りのアイビーが日陰を明るい印象にしてくれます。

2012年6月
門を入って南側を見たところ。ギボウシやアイビーの柔らかな緑から、柿の新緑へと視線が続きます。柿の新緑が天蓋のように日陰を作ります。

2012年5月伸びたツル
ハゴロモジャスミンとツルカクテル、足元をクレマチス。緑のトンネルを抜けるとどんな風景が待っているか、ワクワクさせてくれる風景です。

無機質な塀を隠すツタ
アイビーはブロックの細かい隙間に根を張りながら広がります。春から夏にかけ、1メートルから2メートルくらい伸びます。伸びた不要なツルはカットします。
アイビーの根
年月が経ってくると、足下には新芽が伸びなくなって、太いツルがむき出しになります。太いツルを切ると枯れ込む恐れがあります。新しく伸びたツルの一部を地面に付け石で固定しておくと、節から新しい根が出来て、勢いよく新芽を出します。このようにして株の更新をはかります。

隣家へ塀を越えてツルが伸びるので、塀の上の方ばかり切っていたら、下のブロック部分は古いツルばかりになって、根も切れ気味になっていて、板状にはがれたこともありました。株の更新は、綺麗に保つためにもぜひ行いたい作業です。

葉の色を綺麗に出すには、日光が好きな品種は、日の当たる場所で育てます。日陰では、斑の入りが悪くなったり、緑一色になります。

病害虫について、新芽にアブラ虫がつきます。切り捨てるか、牛乳を薄めてかけます。ツルが太くなると鉄砲虫の被害にあいます。挿木や、ツルを伏せて予備の苗を作ります。挿木で簡単につきます。寄植えなどにも重宝します。生育旺盛です、鉢植えは毎年植え替えが必要です。

肥料は、鉢植えには、草花用緩効性化成肥料を、草花より少なめに、地植えはいりません。

花も綺麗なツル性植物
ツキヌキニンドウ
ツキヌキニンドウ花
生育旺盛で、3年もすると一つの景観をつくります。5月、オレンジの花を株一杯に咲かせます。フェンスに絡ませるとき、ツルが太くなりフェンスを曲げてしまうこともあります。フェンスにくぐらせず縄などで縛って固定します。
病気はありませんが、害虫は、大きな毛虫が葉を食い荒らします。幹が太くなると、鉄砲虫が株を枯らしてしまいます。

ジャスミン
ハゴロモジャスミン
生育旺盛で、ツルを10メートルくらいに伸ばします。植える場所に気をつけます。病害虫の心配はありません。

クレマチス

復活のクレマチスピンク
地上部が消えた根だけを土に埋めておいたらはこんなに立派に花を咲かせてくれました。

2019白クレマチス
白のクレマチス。綺麗です。花持ちもいいです。

クレマチスは、庭の女王様と呼ばれているらしいです。確かに!でも私はまだ女王様のことはよくわかりません。あの細いツルを折らずに隣に植えたバラの剪定をしたことがありません。

それから、クレマチスは、根を切ったらダメと言われていて、頑なに守っていました。それで、手入れを怖がって、冬いい芽の上で切るバラと同じ剪定をしていました。昨年、こぼれ種で芽を出した苗を、無造作に引っこ抜いて植えたものが根ついていました。
クレマチス新芽20200223
2月、落ち葉の中に新芽を見つけました。
乱暴なやり方ですが、クレマチスの扱いをちょっとだけ知ることができました。手抜きをする確実な方法を探しています。

挿木や種まきでふやせます。病害虫の心配はありません。肥料は、バラの肥料と同じで、骨粉入り油カスを、冬の剪定の時に一掴みほど施します。薔薇の近くに植えたものは、バラに肥料を与える時に株元に軽く撒いておくこともあります。

美しい壁面の王者、ツルバラ
つるバラには2メートルぐらいから10メートルを超えてツルを伸ばすものがあります。私はたくさんバラを植えたいということと、大きく育つものは手入れできないと思って、ツルが2〜3メートルまで伸びるもので丈夫なものを選びました。イングリッシュローズはシュラブに分類されますが、枝を伸ばしツルバラのように使うことができ、自由度が高く、とても気に入っています。

ツルバラではないけど、修景バラも枝を伸ばして小さなツルバラのように使うことができます。ラベンダードリーム、イエスタデイなど。

植え付け
…大苗は冬、新苗は、秋まで鉢で育ててから地植えをします。
剪定…冬剪定は、12月〜2月まで。古い枝、細い枝、虫の被害にあった枝を切り、誘引します。
誘引…花芽は頂点から出る性質があり、ツルを真っ直ぐにすると上だけ花が咲いてしまいます。地面に水平になるようにし、麻ひもやシュロ縄などで止めます。アーチには、S字を描くように止めます。
肥料…冬、株より1メートルくらい離れたところの30センチくらい穴を掘り、バラ用肥料、腐葉土、堆肥を入れ、掘り上げた土を半分くらい戻して混ぜ、残りの土を埋め戻します。
夏に伸びる太いシュートは柔らかく折れやすいので支柱に仮留をして折れないようにします。

2007529アルキミスト
写真のバラはアルキミスト。一期咲きで樹高4メートル、太くてやや硬い枝を伸ばします。花茎約10センチ、花色外弁が黄色、中心がアプリコットピンクの重ねの多い美しい花。房咲きで花持ちのいいたくさん花が咲くバラです。

シュートの発生が良く、春しか咲かないけど、庭にあると嬉しいバラです。植えて4年目に、鉄砲虫で枯れました。庭が綺麗になったら、また買います。

ツタの選び方の例
庭は花が主役で、まず花と考えていましたが、写真を撮り見比べると、グリーンのありがたさがわかります。しかし、狭い庭で、夏ズタのように、果てしなく伸びるグリーンは、厄介です。

私の庭のツタ類は義母が育てていたもので、挿木をもらいました。このように、育ち方が分かり、実際育てている様子を見ると、庭造りに大いに参考になります。

おまけ写真
鉢で咲くピエールドウロンサール。
挿し木ピウールドゥロンサール
ピエールドウロンサールは、挿木で、こんな小さな6号鉢でも咲きます。1番花の後、花柄を切れば2番花も見られます。左・コテージローズ、右上・ワイフオブバース。
カクテル挿し木
 ツルカクテルも、挿木で、よく咲きます。6号鉢。

こんな小さい鉢でも育つんだと、花を見て喜びました。植物からいつも驚きと自由を教えられています。 

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