春になると野鳥の繁殖の季節になります。初夏には、雛を連れた野鳥の家族を見ることができます。これからの季節、野鳥観察には楽しい季節です。
そこで今回は、私なりの野鳥の見つけ方見分け方を書きます。

観察場所…茨城県北部ピノ子の庭 

野鳥の見つけ方見分け方【夏の鳥編】
夏に庭で見られる鳥のことを【夏の鳥】としました。留鳥はもちろん、初夏に子育てのために渡ってくる野鳥、夏鳥についても書きました。

見つけやすさを星の数で表します。
⭐️…見つけやすい、どこでも見ることができる。
⭐️⭐️…よく見る。
⭐️⭐️⭐️…稀ではあるが見ることがある。

鳴き声でわかる鳥の種類
家の中でどんな野鳥が来たかは鳴き声で分かります。それで野鳥の鳴き声を文字で表します。個人的にこう聞こえるという音を文字で表しました。

⭐️スズメ…チュンチュン
スズメ夏Sony a6000 photo by Yukey
精米所はスズメがいっぱい。でも3メートルくらい離れてお米をねだり。

⭐️シジュウカラ…ツツピツツピ、ツピツピジジジ…
四十雀子育てSony a6000
シジュウカラは子だくさん、つがいで子育てをします。路上でも餌遣り。

⭐️メジロ…ピー ピー、キョキョキョ
晴れの日メジロSony a6000
椿などの枝や葉が密に茂ったところに巣をつくり子育てをします。

⭐️カラス…カーカー
DSC00876
つがいで子育てをします。

⭐️ヒヨドリ…ピーヨ、ピーヨ
ヒヨドリの雛と親
つがいで子育てをします。巣立ちの頃の雛はまだ未熟で、親とは似ていません。

⭐️ムクドリ…キュルル、キュルル
ムクドリSony a6000 phot by Yukey
子育てはつがいでします。民家の戸袋や屋根裏などに巣をつくることもあります。

⭐️⭐️⭐️ウグイス…ホーホケキョ
ウグイスSony a6000
これは2月の写真です。夏はなかなか見ることが出来ません。

⭐️ハクセキレイ…チチン、チチン
白鶺鴒横Sony a6000
地面を二足歩行で餌を探します。

⭐️ツバメ…ジュリージュリリ、チュリチュリジュリジュリ
ツバメの巣Sony a6000
子育て中のツバメ。前面が開けた軒下などに巣をつくります。子育てのため夏に南から渡って来る渡り鳥です。

⭐️⭐️カワラヒワ…キリキリコロコロ。ジュィ、ジュィ。
4月25日カワラヒワ雌
飛びながらキリキリコロコロ鳴いています。電線などにとまっている時は、ジュィ、ジュィと鳴いています。冬は、森や平地で群れで行動しています。

⭐️⭐️⭐️エナガ…チーチーチュルリチュリ、ジュリリジュリリ
エナガSony a6000 photo by Yukey
春まだ浅い時に子育てを始めます。尾がとても長いことからエナガという名前になりました。

⭐️キジバト…ドードー、ポーポー
160721キジバト番
キジバトのつがい。ドバトより一回り小さいです。

⭐️⭐️イソヒヨドリ…美しい声で鳴きます。
20160301磯鵯雄Sony a6000 photo by Yukey
イソヒヨドリ雄。

姿、行動で見分ける
鳴き声で野鳥が近くにいることがわかったら、姿を見てみたくなります。私はカメラで姿を捉えたくなります。そこで、次は、野鳥のシルエットや行動パターンを書きます。絵に描いた野鳥の大きさは、バラバラです。

下の図は、野鳥のシルエットを描いたものです。シルエットにすると野鳥の姿勢やくちばしの大きさなどがよくわかります。
庭に来る野鳥影絵

例えばイソヒヨドリは、電柱や民家の屋根などで、背筋を伸ばして立っています。それに対してヒヨドリは、木の枝や電線で、羽をやや広げた姿勢で止まります。

ハクセキレイは、地面で尾羽を上下にフリフリしながら二足歩行で虫を探します。

ムクドリとキジバトはズングリした体型です。どちらも地面を二足歩行で餌を探しますが、ムクドリは、雑食性で、クチバシが長いです。

コゲラは木の幹の根元近くから登りながら虫を探します。声がしたら、まず木の下の方を探しすと見つかるかもしれません。

シジュウカラは、塀の上、木の枝、アスファルトの上で雛に餌を与えます。美しい羽も見つけやすいポイントです。

ウグイスは、声はよく聞こえますが、木の葉に隠れて姿を見つけにくくなります。

種子類を食べるスズメやカワラヒワはクチバシが太く、虫や木の実を食べる鳥はクチバシが細く鋭い。猛禽類は鉤型のクチバシになります。クチバシで、だいたい食べるものが分かります。

体の大きさで見分ける
野鳥を観察するときに基準となる鳥はヒヨドリや雀のようなよく見る鳥を基準として比べると覚えやすくなります。

飛び方で見分ける
野鳥によって飛び方が違います。
波状に飛ぶのは、ハクセキレイ、ヒヨドリなど。ヒヨドリは、大きな羽で、急ブレーキをかけ、電線などにピタリと止まります。
直線で飛ぶのは、キジバト、ムクドリなど。さらに小さい野鳥は、屋根や木などすれすれに地形に合わせた飛び方をします。
カラスは、いろんな飛び方をします。気流に乗って旋回したりします。
速さの王者といえばツバメです。上空から地上すれすれに滑空しては、上空めがけ上昇。かと思えば、体をひねり虫を捕らえる。私のところでは、家と家の間の道路で餌とリのために滑空しています。

雄雌の違いを見をけられるともっと楽しい野鳥観察

雌雄違う
シジュウカラは胸のネクタイが太いのが雄、細いのは雌。
四十雀おすSony a6000 photo by Yukey
雄の胸の黒い模様はくっきりと太い
IMG_4048
雌の胸の黒い模様、ネクタイは細い

ハクセキレイは、雄は頭部から背中にかけて黒い、雌は頭の部分が黒い。
(夏羽のハクセキレイの写真が見つかりません。撮ったらアップいたします。)

コゲラは、雄の側頭部に赤い羽があり、雌にはない。
目の後ろの赤い羽根 (3)Sony a6000
雄の側頭部の赤い羽根

ウグイスは、雌は雄より小さく羽の色も薄い。
ウグイス雄Sony a6000
ウグイス雄
ウグイス雌Sony a6000
ウグイス雌

ムクドリは、雄より雌の羽の色が薄い。
ムクドリつがいSony a6000 photo by Yukey
上にいるのが雌で下にいる雄より体の色が薄い。雄は全体に黒い。

カワラヒワは雄が色が濃い
0410雄カワラヒワSony a6000 photo by Yukey
カワラヒワ雄
カワラヒワ巣作り2
カワラヒワ雌、雄より全体が薄い。

イソヒヨドリは、雄が、頭部から胸にかけて青く、腹は小豆色。雌は、全体グレーぽく目立たない色。雛は、雌に似た羽の色をしています。雛を見分けるには、雨覆羽が白いので、それを目印に見分けます。
イソヒヨドリ雄2Sony a6000 photo by Yukey
イソヒヨドリ雄
20140819
こちらが雌。子育て中で毛がぼそぼそしています。
イソヒヨドリ雛餌探し (2)Sony a6000
イソヒヨドリの巣だったばかりの若鳥。自力で餌を探し始めたころです。雨覆羽に白い縁取りが見られます。

雌雄同色
ヒヨドリ、カラス、スズメ、メジロ、キジバト、エナガ
ヒヨドリのつがい
よく庭に来るヒヨドリのつがい。とても仲がいい。

20161029鳩の親子Sony a6000
キジバトの親子。つがいも同じだけれど雛も似ていて見分けがつきません。

20160201雀
スズメは大勢で庭にやってきます。それでつがいなのかどうかわかりませんが、よく観察していると、つがい以外のスズメどうしは縄張り争いで大げんかしています。餌がたくさんある時は仲良く食事をしています。3月になるとつがいは一緒に巣作りをしています。
親鳥と雛を見分けるには、雛は全体に体色が薄い、足が透き通って見える、尻尾も短く、体も小さい。何といっても、四六時中、チリリリ、チリリリと口を開け羽をばたつかせ、親鳥に餌をねだるので、一目瞭然です。

まとめ
庭に来るこれらの野鳥を覚えていると、野外でだいたい他の野鳥も見分けられるようになります。例えば、セキレイの仲間は、波状の飛び方をし、飛ぶ時に「チチン、チチン」鳴きます。頬が白ければハクセキレイ、黒ければセグロセキレイ、腹が黄色だったらキセキレイ、ヒバリのような模様だったらタヒバリ…という具合に。
野鳥は種類は違っても微妙な境界線をそれぞれ持っていて、それを侵すことなく生活しているように見えます。たぶんですが、鳴き声は、同種間や違う種類の鳥たちにとって大事なコミュニケーションではないかと想像します。

声を聞いて鳥の名前が言えたらかっこいい!!(私の意見です)
 
冬、庭や家の窓から見られる鳥について書きました。「わかると楽しい野鳥観察【ピノ子流】野鳥の見つけ方見分け方【冬の鳥編】」夏に見られるお馴染みの鳥でも、冬になると羽に空気を蓄えふっくらとした姿になります。羽の色が変わるものもいます。野鳥の世界も面白いです。

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