タカサゴユリ、別名・台湾ユリは、台湾原産のユリです。野生化したユリがあちこちに芽を出し咲いています。暑い暑い8月の炎天下で凛とした美しい花を咲かせています。

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タカサゴユリ
原産地・・・台湾
特徴・・・球根植物だが、広範囲に種を飛ばし繁殖する。蕾に赤紫の筋がある。開くと内側は純白、甘い香りがある。葉はソテツの様な細い葉が放射状についている。
花期・・・8月中旬。
草丈・・・120~150センチ。栄養豊富であれば200センチくらいになる。
栽培場所・・・茨城県北部
気候と温度・・・大体ー5℃~34℃。夏は蒸し暑く冬乾燥する。雪は1月終わりごろから3月初めにかけて少し降る。
タカサゴユリの生育サイクル

鉄砲ユリにも似ています。違いは咲く時期(鉄砲ユリは6月)と花の裏側から見る赤紫の筋。
8月の厳しい暑さの中で凛として咲く清楚で美しく香り高いタカサゴユリはどのようなサイクルで咲くのでしょうか。

タカサゴユリは11月ごろから12月にかけてこのように種の鞘が開き種を飛ばします。

種は非常に軽く、風で飛びます。

犬走に落ちた種。非常に薄く軽い。

早いものはその年に芽を出し、翌年には花を咲かせます。温度が足りない時は翌年芽を出します。

順調に成長しているタカサゴユリ。7月、他のユリが咲き終わってもまだこの状態。

8月、最初は1~2輪くらいの花が咲き、翌年には3~5輪の花を咲かせます。球根は、種が芽を出してそのままの状態で咲かせると、上根が伸びるスペースはほとんどなく、球根はあまり太りません。
3~5年で球根は疲弊し、消えます。
タカサゴユリを栽培する
タカサゴユリは、芽を出した場所でその後の花の寿命が変わって来るようです。駐車場に芽を出すと炎天下で水遣りも無しで咲くので、寿命が短くなるようです。花壇の物は、手入れしなくても5年くらい咲いています。どこかからか肥料が流れてくるのかもしれません。
栽培法は、同じ原種系の鉄砲ユリなどと同じように、栽培管理をするといい花が咲きます。

高さ150~180cmに成長したタカサゴユリ。南側を向いて咲いているので、家の中からは後ろ姿しか見られません。
作業を始める前に植えつける場所を耕しておく
植えつける場所は、石灰で中和し、1平方あたり腐葉土5リットル、堆肥1リットル、骨粉入り油粕ひと握り、化成肥料大さじ1杯ほどを混ぜておきます。
タカサゴユリは多肥にする必要はなく、腐葉土と堆肥だけでも十分に育ちます。
①、芽が出たタカサゴユリを移植する
春か秋にタカサゴユリの芽を移植します。根が強いので大きめに掘り、根を傷つけないようにします。多少根の千切れる音がしても強いので大丈夫です。
芽が出ているところを埋めると腐って枯れる恐れがあるので、浅植えにします。
春に植えたものは、秋に地上部が枯れたら元肥を入れ直し、球根を深く植えなおします。
②、球根を植える
芽が出たタカサゴユリを花が咲くまでそのままにして球根をある程度太らせてから、秋に地上部が枯れた時に、球根を掘りあげて、球根の大きさ三つ分の深さで植えます。芽が出た翌年の秋には球根が出来、植えつけが出来ます。
タカサゴユリを増やす
種を取らずにそのまま種が出来るまで鞘を置いときます。11月以降、種が出来乾いていたら、苗床にまきます。鉢にばらまきにする時、1ミリくらい土をかぶせ、腰水で芽を出させます。
自然にいくらでも芽が出るので、風で飛ばされ出た芽を移植しても沢山苗が出来ます。
タカサゴユリは、他のユリのように子球をたくさん作り増えることはないようです。できてもあまりたくさん出来てないです。増やすのは種で増やします。
タカサゴユリは、温度によって花の開き具合が異なるようです。

8月7日に初めて開花する西側の花。

8月9日次々開花します。気温は高いまま。
東側のタカサゴユリは開花が少し遅れました。

8月16日雨上がりの時に撮った写真です。こちらの花は、西側のより一週間ほど遅れて開花しました。筒状で、これ以上開きません。
西側のユリは花壇で、ユリの根元に日の光が差します。東側のユリは、キンカンの木の北側にあり、芽の出方も西側寄り少し遅くなりました。
球根に十分に日が当たらない場合、草の成長が遅くなり、蕾の成長も遅くなるのではないかと思いました。高温期に入ると急いで蕾を開かせ、このように筒状になって開いてしまうのかもしれないと思いました。
不思議なことは、12月から1月にかけても庭で花が咲きました。2週間以上花が咲いていました。ますます分かりません、高砂ゆり。
病害虫・・・全く見たことがありません。本当に丈夫そのもの。
タカサゴユリの入手方法
タカサゴユリは種や球根でも通販で手に入れられます。
また、野生化したタカサゴユリは近くの空き地や河原、近所のお庭に咲いているかもしれません。ご近所で花が咲いているのを見つけたら、種をいただけるようお願いをしてみましょう。空き地や河原などで咲いていたなら、種が出来るころ出かけてみましょう。
ドライにして楽しむ
タカサゴユリは種が出来ても翌年の花にあまり問題はありません。種を切らずにそのままにして鞘をドライとして楽しむことも出来ます。

冬、タカサゴユリの鞘やシランの鞘などを集めて。これも庭の楽しみのひとつです。
鞘がはじけるころ、雨が多いとカビが発生しやすくなります。集めたドライを長持ちさせるには、台所用漂白剤に10分ほどつけるとカビが生えにくくなるそうです。その際少し脱色されて、色むらが出るかもしれません。漂白剤につけた後は、よくすすいで風通しのいい場所で乾かしてから飾ります。
タカサゴユリが我が家にやってきた
家の脇を南に走る道路伝いにアスファルトの隙間から芽を出し咲いていたタカサゴユリが、庭で花を咲かせたとき、本当はあまり歓迎していませんでした。花の裏側の赤紫の筋が気に入らなかったのです。それに花が3日くらいしか持たないのも気に入らないポイントでした。
ある年から庭の手入れが十分にできなくなって、ため息混じりに庭を見ると、白い花が手を振るようにふわふわふわ・・と揺れているのが目に入りました。それで、栽培してみようかなと思いました。
栽培と言っても、出た芽を抜かないことだけですけど。それでも注意してみるようになり、時々水もやっていました。
暑い夏の間も花を咲かせる強健なタカサゴユリを花壇の背景に入れてみようと思い、秋に一株抜いてみると小さな3個の球根がありました。球根を掘り起こし10センチの深さに埋めました。そのタカサゴユリが、西側に咲いたユリです。
西側に移植しなかったものは消えてしまいました。
タカサゴユリも、手入れによっては球根はずっと成長して花を咲かせるのではないかと思いました。
美しくて香り高い花を、庭に来てくれたことを感謝しながらこれからも咲き続けるようしていきたいと思います。
ユリに関する記事はコチラ
ユリについて「10月ですユリを植えましょう!!【ユリ種類別植え方と失敗しない管理の仕方】」で書いています。参考になさってください。
ユリの病害虫については「ユリの増やし方と植え替え時の古い土の使い方、病害虫対策」に書きました。
タカサゴユリは病気知らずですから、必要ないと思いますが・・・スポンサーリンク

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タカサゴユリ
原産地・・・台湾
特徴・・・球根植物だが、広範囲に種を飛ばし繁殖する。蕾に赤紫の筋がある。開くと内側は純白、甘い香りがある。葉はソテツの様な細い葉が放射状についている。
花期・・・8月中旬。
草丈・・・120~150センチ。栄養豊富であれば200センチくらいになる。
栽培場所・・・茨城県北部
気候と温度・・・大体ー5℃~34℃。夏は蒸し暑く冬乾燥する。雪は1月終わりごろから3月初めにかけて少し降る。
タカサゴユリの生育サイクル

鉄砲ユリにも似ています。違いは咲く時期(鉄砲ユリは6月)と花の裏側から見る赤紫の筋。
8月の厳しい暑さの中で凛として咲く清楚で美しく香り高いタカサゴユリはどのようなサイクルで咲くのでしょうか。

タカサゴユリは11月ごろから12月にかけてこのように種の鞘が開き種を飛ばします。

種は非常に軽く、風で飛びます。

犬走に落ちた種。非常に薄く軽い。

早いものはその年に芽を出し、翌年には花を咲かせます。温度が足りない時は翌年芽を出します。

順調に成長しているタカサゴユリ。7月、他のユリが咲き終わってもまだこの状態。

8月、最初は1~2輪くらいの花が咲き、翌年には3~5輪の花を咲かせます。球根は、種が芽を出してそのままの状態で咲かせると、上根が伸びるスペースはほとんどなく、球根はあまり太りません。
3~5年で球根は疲弊し、消えます。
タカサゴユリを栽培する
タカサゴユリは、芽を出した場所でその後の花の寿命が変わって来るようです。駐車場に芽を出すと炎天下で水遣りも無しで咲くので、寿命が短くなるようです。花壇の物は、手入れしなくても5年くらい咲いています。どこかからか肥料が流れてくるのかもしれません。
栽培法は、同じ原種系の鉄砲ユリなどと同じように、栽培管理をするといい花が咲きます。

高さ150~180cmに成長したタカサゴユリ。南側を向いて咲いているので、家の中からは後ろ姿しか見られません。
作業を始める前に植えつける場所を耕しておく
植えつける場所は、石灰で中和し、1平方あたり腐葉土5リットル、堆肥1リットル、骨粉入り油粕ひと握り、化成肥料大さじ1杯ほどを混ぜておきます。
タカサゴユリは多肥にする必要はなく、腐葉土と堆肥だけでも十分に育ちます。
①、芽が出たタカサゴユリを移植する
春か秋にタカサゴユリの芽を移植します。根が強いので大きめに掘り、根を傷つけないようにします。多少根の千切れる音がしても強いので大丈夫です。
芽が出ているところを埋めると腐って枯れる恐れがあるので、浅植えにします。
春に植えたものは、秋に地上部が枯れたら元肥を入れ直し、球根を深く植えなおします。
②、球根を植える
芽が出たタカサゴユリを花が咲くまでそのままにして球根をある程度太らせてから、秋に地上部が枯れた時に、球根を掘りあげて、球根の大きさ三つ分の深さで植えます。芽が出た翌年の秋には球根が出来、植えつけが出来ます。
タカサゴユリを増やす
種を取らずにそのまま種が出来るまで鞘を置いときます。11月以降、種が出来乾いていたら、苗床にまきます。鉢にばらまきにする時、1ミリくらい土をかぶせ、腰水で芽を出させます。
自然にいくらでも芽が出るので、風で飛ばされ出た芽を移植しても沢山苗が出来ます。
タカサゴユリは、他のユリのように子球をたくさん作り増えることはないようです。できてもあまりたくさん出来てないです。増やすのは種で増やします。
タカサゴユリは、温度によって花の開き具合が異なるようです。

8月7日に初めて開花する西側の花。

8月9日次々開花します。気温は高いまま。
東側のタカサゴユリは開花が少し遅れました。

8月16日雨上がりの時に撮った写真です。こちらの花は、西側のより一週間ほど遅れて開花しました。筒状で、これ以上開きません。
西側のユリは花壇で、ユリの根元に日の光が差します。東側のユリは、キンカンの木の北側にあり、芽の出方も西側寄り少し遅くなりました。
球根に十分に日が当たらない場合、草の成長が遅くなり、蕾の成長も遅くなるのではないかと思いました。高温期に入ると急いで蕾を開かせ、このように筒状になって開いてしまうのかもしれないと思いました。
不思議なことは、12月から1月にかけても庭で花が咲きました。2週間以上花が咲いていました。ますます分かりません、高砂ゆり。
病害虫・・・全く見たことがありません。本当に丈夫そのもの。
タカサゴユリの入手方法
タカサゴユリは種や球根でも通販で手に入れられます。
また、野生化したタカサゴユリは近くの空き地や河原、近所のお庭に咲いているかもしれません。ご近所で花が咲いているのを見つけたら、種をいただけるようお願いをしてみましょう。空き地や河原などで咲いていたなら、種が出来るころ出かけてみましょう。
ドライにして楽しむ
タカサゴユリは種が出来ても翌年の花にあまり問題はありません。種を切らずにそのままにして鞘をドライとして楽しむことも出来ます。

冬、タカサゴユリの鞘やシランの鞘などを集めて。これも庭の楽しみのひとつです。
鞘がはじけるころ、雨が多いとカビが発生しやすくなります。集めたドライを長持ちさせるには、台所用漂白剤に10分ほどつけるとカビが生えにくくなるそうです。その際少し脱色されて、色むらが出るかもしれません。漂白剤につけた後は、よくすすいで風通しのいい場所で乾かしてから飾ります。
タカサゴユリが我が家にやってきた
家の脇を南に走る道路伝いにアスファルトの隙間から芽を出し咲いていたタカサゴユリが、庭で花を咲かせたとき、本当はあまり歓迎していませんでした。花の裏側の赤紫の筋が気に入らなかったのです。それに花が3日くらいしか持たないのも気に入らないポイントでした。
ある年から庭の手入れが十分にできなくなって、ため息混じりに庭を見ると、白い花が手を振るようにふわふわふわ・・と揺れているのが目に入りました。それで、栽培してみようかなと思いました。
栽培と言っても、出た芽を抜かないことだけですけど。それでも注意してみるようになり、時々水もやっていました。
暑い夏の間も花を咲かせる強健なタカサゴユリを花壇の背景に入れてみようと思い、秋に一株抜いてみると小さな3個の球根がありました。球根を掘り起こし10センチの深さに埋めました。そのタカサゴユリが、西側に咲いたユリです。
西側に移植しなかったものは消えてしまいました。
タカサゴユリも、手入れによっては球根はずっと成長して花を咲かせるのではないかと思いました。
美しくて香り高い花を、庭に来てくれたことを感謝しながらこれからも咲き続けるようしていきたいと思います。
ユリに関する記事はコチラ
ユリについて「10月ですユリを植えましょう!!【ユリ種類別植え方と失敗しない管理の仕方】」で書いています。参考になさってください。
ユリの病害虫については「ユリの増やし方と植え替え時の古い土の使い方、病害虫対策」に書きました。
タカサゴユリは病気知らずですから、必要ないと思いますが・・・