ヒマラヤユキノシタは、花が房になって咲き、春まだ浅い庭に彩りを添えます。 
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ヒマラヤユキノシタ花
ヒマラヤユキノシタ・・・ヒマラヤユキノシタは和名で、その他には、ベルゲニア、オオイワウチワとも呼ばれています。園芸雑誌などではベルゲニアで載っていることが多くなりました。

原産地・・・ヒマラヤ山脈
草丈・・・30センチ前後
花期・・・2月の終わりの頃から1ヶ月くらい咲続ける花期の長い植物。時々7月ごろ1本~2本の小さい花房を見ることがあります。葉の色は夏明るい艶のある緑色、冬は、葉の色に赤紫色が混じる、紅葉とまではいかないけど、夏とは異なる葉の色になります。
特徴・・・地質を選ばず、日向から半日影までカバーするとても丈夫な植物。寒さにも強く、日本の夏にも耐え、個性的な大きな葉を広げ、植栽に 変化を与えます。放任でもよく育ちます。

ヒマラヤユキノシタ育て方と増やし方
2020313ヒマラヤユキノシタ春本番
3月15日の花
栽培場所・・・茨城県北部
栽培場所の気候と温度・・・ー4〜+34℃。冬は乾燥し、年が明けてからの雪も積もるほどは降らなくなった。夏は、最近は海からのヤマセ(霧)がひどく、ジメジメとしている。

ヒマラヤユキノシタ年間の手入れ
植え場所・・・日当たりから半日影まで対応します。水はけの悪い場所では枯れることがあります。水はけがよくなるように腐葉土や、場合によっては赤玉土小粒や川砂などをちょっと混ぜてから植えます。でも、大概の所で育ちます。


水やり・・・植え付け時以外、地植えは水やりは不要です。鉢植えは、鉢の表面が乾いたらたっぷりとやります。

肥料・・・庭は植えっぱなしで、定期的に与えることはしていませんが、バラに寒肥(2月ごろ)をやる時に、余るとパラパラと撒くことがあります。バラの肥料は、骨粉入り油粕です。多分、大さじいっぱい程度、株の周りに撒いて軽くショベルで土かけをしています。


株の剪定・植え替作業
剪定作業
剪定の定期・・・花が終わったころから5月ごろまで。後の手入れが楽なので、そのころに行っています。梅雨の前や10月にもやったことがありますが、大丈夫でした。

数年植えっぱなしにすると茎が立ち上がり、花房も小さくなってきます。ダイナミックな葉も小さくなります。 4~5年に一度、茎を切りつめるか、株を抜いて腐葉土を鋤き込んで植えなおします。
植えて数年経った株
暴れた姿になってしまった。

剪定
地際10センチくらいで切っておくと新しい芽が出てきます。ノコギリでザクザク切りました。切る時に芽が無くても心配いりません。古い枯れた葉は綺麗に取り除き、株元に腐葉土を鋤き込みます。花付きが悪かった時は緩効性化成肥料を、大さじ1杯ほど混ぜます。

新しい芽
切ってから2カ月くらい経つと新しい芽が沢山出てきます。

植え替え作業
植替えの定期・・・花が終わったころから5月頃までにやるのが後の手入れが楽なので、このころにしています。

作業の手順・・・抜いてた場所に腐葉土を混ぜてから、抜いた茎を横に伏せ土をかぶせます。茎は葉のある方に伸びるので葉のあるところを芽が伸びるスペースをあけて植えます。

肥料・・・根が落ち着いた2週間後くらいに、緩効性化成肥料を株元に混ぜます。大体大さじ一杯くらい。本当に適当です。大体少なめに与えるのが私流です。

水遣り・・・植え替えしたときにたっぷりやり、後は雨任せです。

増やしたい時
挿し木の定期・・・挿し木は花の終わった頃から5月上旬くらいにやっています。7月の初めにやった時は、10本中3本枯れました。

数年経つとたくさんの挿し穂が得られます。
挿し穂葉を沢山
切り取った茎。ちょっと痩せていますが、でも、大丈夫です。

挿し穂の作り方・・・茎の長さを15センチくらいにそろえます。

挿し穂1
増やす時は、大きい葉は切って小さい葉だけ残して挿し穂とします。

茎の挿し木
葉のついていない途中の茎も挿し穂になります。 上下を間違えないように植えます。

葉をたくさんつけて挿すと、大きい葉は枯れてしまいます。その後新しい葉が出るので心配はいりませんが、回復に時間がかかるようです。

挿し木の仕方・・・茎を置いて、茎がチラ見する程度軽く土をかぶせる方法や、芽の付いている部分を出して斜めに差す方法があります。どちらもよくつきます。

水遣り・・・挿し木をした後はたっぷりと水をやり、その後も土の表面が乾いたらたっぷり与えます。梅雨時に入るころからは水遣りの必要はありません。

肥料・・・10月に緩効性化成肥料を株から少し離したところに鋤き込みます。

前年に挿木したものは、翌年には花を見ることができます。 
2月上旬
2021年2月08日、蕾が見えます。

303ヒマラヤユキノシタ
3月3日の姿
ヒマラヤユキノシタは、挿木で簡単に増やすことが出来ます。真夏と真冬以外なら成功するのではないかというほど丈夫です。手軽なところもいいですね。

病害虫
特に夏、乾燥する場所ではハダニが出ます。汚い葉は切って燃えるゴミに出して、残った葉には葉裏から水シャワーをします。私の庭では、その他には特に害虫の心配はありません。
病気もしていないと思います。毎年綺麗な葉で、良く育っています。

ヒマラヤユキノシタで足元を個性的に
バラ以外に興味の無かった私ですが、ヒマラヤユキノシタの魅力を認識するまでにはそう時間はかかりませんでした。
まず目につく春一番の大きな花房。大きな葉の間から出てくる澄んだピンクの花は「春告げ花」にふさわしい可憐な佇まいで、その花は1ヶ月ほど咲き続けます。
花が終わった後でも、つややかな緑色の葉は、周りの花々を引き立たせてくれます。
5月バラの足元を飾る
バラの足元に大きな葉を広げているヒマラヤユキノシタ。

シランの下
シランなどが覆いかぶさるように生えていますが、それにも負けず元気いっぱいです。シランも日本原産の強い植物、植え替えは3〜5年に一度で十分。手のかからない植物も取り入れると庭作業が格段に楽になります。

玄関前
門扉周り、日当たりがあまりよくない場所でも水はけが良ければ元気に育ちます。

このダイナミックな葉を持つ植物を、大きな鉢に植えて主役にしても面白いですね。和洋問わず使い勝手のいい植物です。葉の大きさや色形の違う植物と組み合わせるとそれだけで素敵ですね。

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