初夏の庭を涼しげに飾る千鳥草。風に揺れる繊細な花は優雅で素敵です。
直径2〜3センチ程度の小花は華奢のように見えて実はとても丈夫な草花。育て方はただ種を一度まくだけ。そうすると毎年こぼれ種で芽が出て花を咲かせる手間いらずの植物です。

栽培場所・・・茨城県北部
栽培場所の気温と特徴・・・ー4°〜+34°。夏湿度が高く冬乾燥している。
チドリソウ(千鳥草)

チドリソウの名の由来は、千鳥が飛んでいるように見えるからだそうですが、私は蕾のほうが、浜辺の千鳥を連想します。
Photo by Yukey
3月、浜辺のシロチドリ。蕾の形に似ていませんか?!
原産地・・・ヨーロッパ
チドリソウの別名はラークスパー。花の後ろに突き出た突起がひばりのケヅメに似ていたからだそうです。

後ろの突起が特徴的
肥料・・・多肥にすると育ちすぎ、支柱が必要です。
肥料分のないカラカラのところでは、1メートル以下で自立して咲きます。
種まきの定期・・・秋、10月から11月上旬
私は種まきをしたことがありません。こぼれ種が芽を出すので、必要なところだけ残してあとは抜きます。冬から翌年にかけ、あちこちに芽を出しています。

3月22日。寒さも緩んで、氷点下の日が少なくなってくると、たくさんの植物が一斉に芽を出します。丸で囲んだのがチドリソウの双葉。大きな丸っこい厚みのある緑色の双葉です。たくさん出た雑草の芽からチドリソウの芽を残して草取りをします。

3月18日。丸で囲んだところがチドリソウです。脇からたくさん枝を出し大きくなります。必要と思われるところ以外は抜きます。

4月12日の様子。驚くほど早く大きくなります。成長が早い分雨や風に弱く倒れやすいです。
定植する場所
背が高くなるので花壇の後方に植えます。小さいうちは移植ができます。根を傷つけないように土をつけて移植します。

アーチは2.4メートル、肥料の行き届いたところは大きくなります。
春の手入れ
暖かくなると草丈が伸びてきます。早めに支柱を立てて雨風に倒れないようにします。植えた後でも、混みすぎていたら抜くか、脇枝を切って減らし風通しをよくします。

たくさん枝が出るので、風や雨の影響を受けやすいです。早めに支柱などがを立てます。
側枝は重たい雨や風で簡単にもげます。裂けて傷がついたところからバイ菌が入り、株が枯れることがあります。はさみで切って傷口をきれいにしておきます。
群植するとお互いを支えあって倒れにくくなります。

ガウラやムシトリナデシコも丈夫な植物で、密植に耐えます。
上に伸ばしたくない時は、中心の伸びている茎を切り脇枝を伸ばします。その時、茎は空洞になって水が入ってしまうのでアルミホイルやラップなどでフタをします。

中心の太い茎を切ると、中は空洞になっています。そこに雨水などが入り枯れることがあります。

風で倒れたものを、通路側は剪定して取り除いて、残った枝を花壇に寄せておきました。草丈50センチくらいで咲きました。奥の紫は主幹を切ってさらに伸びた枝を短くして高さを抑えました。約80センチ。
病害虫対策
病気
雨が多く湿度が高いと蒸れて下葉が枯れます。枯れた葉は取り除きます。
風や激しい重い雨で側枝が避けて取れやすいです。傷ついた場所から菌が入り株が黒ずんで枯れることがあります。取れた側枝はハサミで切って傷口はきれいにします。
ビロードのような濃い紫の花
害虫
ガの幼虫が葉や蕾を食べてしまいます。捕殺するにも多すぎて大変です。葉や花に穴が空いていたりしたら、早めに薬剤散布します。アレンジに使いたいときは、薬剤散布をしておくといいです。

きれいに見えますが、ガのタマゴがあったのか、咲かせている間に虫ちゃんが成長していました。
アシナガバチの巣があるかもしれない
私の庭のバラには、毎年アシナガバチが巣をかけます。チドリソウについた虫を獲りにアシナガバチが頻繁に行き来します。

また巣が大きくなる夏になると、スズメバチがアシナガバチの巣を襲うことがありますが、ハチたちは襲われた巣を離れて、チドリソウの生い茂った足元の茂みの中に小さな巣を作り、秋まで過ごすことがあります。
庭でアシナガバチを見かけたら、そのようなことも記憶しておくと安全です。
花の時期の手入れ
ほったらかしでもいいですが、タネができると花が小さく少なくなり、枯れた種が雑然とした印象です。種を切っていくと7月中旬くらいまで楽しめます。雨に弱いので梅雨時期に株は黒ずんでやがて枯れますので、梅雨の前か、晴れ間に抜きます。

6月終わりの花。種が多くなり、葉も黄色くなってきました。
倒れやすい千鳥草の咲かせ方の工夫
千鳥草は、バラの隣にあるとバラの間から枝を伸ばし、バラに支えてもらう形で倒れずに咲きます。単独では支柱などが必要です。
背丈が高いと足元が寂しくなります。低い位置でも咲かせたいときは、茎を倒しておくと、節から短い枝が出て低いとこれでまとまって咲きます。
出てきた枝の全部を伏せると蒸れてしまいますので、数本残して切ります。

4月の成長期の柔らかい茎は、無理に曲げるとすぐに折れます。倒してもいい時期は、筋が硬くなってきた5月、雨で横になっていたら、花を咲かせたい場所にそっと動かして止めておきます。
主幹を切る方法を「春の手入れ」でも触れました。主幹を切ると側枝がグングン伸びます。伸びたら枝の半分くらい切ります。蕾が見える頃になったら切るのをやめます。
種の採取
狭い庭では、沢山は必要ないので、10個くらい種の鞘があればいいです。種が茶色になったら、取り置きして10月にまきます。できた種がこぼれて芽が出るのでそのままでもいいですし、芽が出てほしいところに種をパラパラ蒔いておいてもいいです。

種の上の部分が開いてなかには黒い種が入っています。種のついた枝を切って袋にとり10月に蒔きます。

雨の多い梅雨の時期になるとかびることが多いので、種の鞘が黄色くなり始めたら、室内で乾燥させてもいいです。種はたくさん入っているので鞘は10個あれば十分です。

鞘が開いて種が出ています。
種を採取した後のサヤは、ドライで楽しめます。

ラベンダーやアジサイと一緒に。

今年は特に雨が多く、カビがものすご~く多かったです。最初に咲いた花をドライにすると決め、鞘ができたら切り取って乾かすといいかもしれませんね。
庭の千鳥草の魅力
チドリソウは花の可憐さに似合わずとても丈夫です。友達からもらった3株の青いチドリソウが毎年種がこぼれ芽を出し庭を彩ります。私はいらないところの芽を間引くだけです。

バラとの相性もばっちりです。

6月2日の写真。チドリソウの蕾が大きくなっています。

6月24日の写真。バラが終わるころチドリソウが咲きます。二番花が咲くまでの間、チドリソウがふわふわと咲きます。

遅咲きのバラと一緒に・・・
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直径2〜3センチ程度の小花は華奢のように見えて実はとても丈夫な草花。育て方はただ種を一度まくだけ。そうすると毎年こぼれ種で芽が出て花を咲かせる手間いらずの植物です。

栽培場所・・・茨城県北部
栽培場所の気温と特徴・・・ー4°〜+34°。夏湿度が高く冬乾燥している。
チドリソウ(千鳥草)

チドリソウの名の由来は、千鳥が飛んでいるように見えるからだそうですが、私は蕾のほうが、浜辺の千鳥を連想します。

3月、浜辺のシロチドリ。蕾の形に似ていませんか?!
原産地・・・ヨーロッパ
チドリソウの別名はラークスパー。花の後ろに突き出た突起がひばりのケヅメに似ていたからだそうです。

後ろの突起が特徴的
花期・・・5〜7月
草丈・・・150〜200センチ
花色・・・青、水色、ピンク、アプリコット、白、濃い紫など
草花分類・・・秋蒔き一年草
チドリソウの育て方
植え付け場所と土・・・日当たりと水はけのよい場所。地質は特に気をつけていません。
草丈・・・150〜200センチ
花色・・・青、水色、ピンク、アプリコット、白、濃い紫など
草花分類・・・秋蒔き一年草
チドリソウの育て方
植え付け場所と土・・・日当たりと水はけのよい場所。地質は特に気をつけていません。
肥料・・・多肥にすると育ちすぎ、支柱が必要です。
肥料分のないカラカラのところでは、1メートル以下で自立して咲きます。
種まきの定期・・・秋、10月から11月上旬
私は種まきをしたことがありません。こぼれ種が芽を出すので、必要なところだけ残してあとは抜きます。冬から翌年にかけ、あちこちに芽を出しています。

3月22日。寒さも緩んで、氷点下の日が少なくなってくると、たくさんの植物が一斉に芽を出します。丸で囲んだのがチドリソウの双葉。大きな丸っこい厚みのある緑色の双葉です。たくさん出た雑草の芽からチドリソウの芽を残して草取りをします。

3月18日。丸で囲んだところがチドリソウです。脇からたくさん枝を出し大きくなります。必要と思われるところ以外は抜きます。

4月12日の様子。驚くほど早く大きくなります。成長が早い分雨や風に弱く倒れやすいです。
定植する場所
背が高くなるので花壇の後方に植えます。小さいうちは移植ができます。根を傷つけないように土をつけて移植します。

アーチは2.4メートル、肥料の行き届いたところは大きくなります。
春の手入れ
暖かくなると草丈が伸びてきます。早めに支柱を立てて雨風に倒れないようにします。植えた後でも、混みすぎていたら抜くか、脇枝を切って減らし風通しをよくします。

たくさん枝が出るので、風や雨の影響を受けやすいです。早めに支柱などがを立てます。
側枝は重たい雨や風で簡単にもげます。裂けて傷がついたところからバイ菌が入り、株が枯れることがあります。はさみで切って傷口をきれいにしておきます。
群植するとお互いを支えあって倒れにくくなります。

ガウラやムシトリナデシコも丈夫な植物で、密植に耐えます。
上に伸ばしたくない時は、中心の伸びている茎を切り脇枝を伸ばします。その時、茎は空洞になって水が入ってしまうのでアルミホイルやラップなどでフタをします。

中心の太い茎を切ると、中は空洞になっています。そこに雨水などが入り枯れることがあります。

風で倒れたものを、通路側は剪定して取り除いて、残った枝を花壇に寄せておきました。草丈50センチくらいで咲きました。奥の紫は主幹を切ってさらに伸びた枝を短くして高さを抑えました。約80センチ。
病害虫対策
病気
雨が多く湿度が高いと蒸れて下葉が枯れます。枯れた葉は取り除きます。
風や激しい重い雨で側枝が避けて取れやすいです。傷ついた場所から菌が入り株が黒ずんで枯れることがあります。取れた側枝はハサミで切って傷口はきれいにします。

ビロードのような濃い紫の花
害虫
ガの幼虫が葉や蕾を食べてしまいます。捕殺するにも多すぎて大変です。葉や花に穴が空いていたりしたら、早めに薬剤散布します。アレンジに使いたいときは、薬剤散布をしておくといいです。

きれいに見えますが、ガのタマゴがあったのか、咲かせている間に虫ちゃんが成長していました。
アシナガバチの巣があるかもしれない
私の庭のバラには、毎年アシナガバチが巣をかけます。チドリソウについた虫を獲りにアシナガバチが頻繁に行き来します。

また巣が大きくなる夏になると、スズメバチがアシナガバチの巣を襲うことがありますが、ハチたちは襲われた巣を離れて、チドリソウの生い茂った足元の茂みの中に小さな巣を作り、秋まで過ごすことがあります。
庭でアシナガバチを見かけたら、そのようなことも記憶しておくと安全です。
花の時期の手入れ
ほったらかしでもいいですが、タネができると花が小さく少なくなり、枯れた種が雑然とした印象です。種を切っていくと7月中旬くらいまで楽しめます。雨に弱いので梅雨時期に株は黒ずんでやがて枯れますので、梅雨の前か、晴れ間に抜きます。

6月終わりの花。種が多くなり、葉も黄色くなってきました。
倒れやすい千鳥草の咲かせ方の工夫
千鳥草は、バラの隣にあるとバラの間から枝を伸ばし、バラに支えてもらう形で倒れずに咲きます。単独では支柱などが必要です。
背丈が高いと足元が寂しくなります。低い位置でも咲かせたいときは、茎を倒しておくと、節から短い枝が出て低いとこれでまとまって咲きます。
出てきた枝の全部を伏せると蒸れてしまいますので、数本残して切ります。

4月の成長期の柔らかい茎は、無理に曲げるとすぐに折れます。倒してもいい時期は、筋が硬くなってきた5月、雨で横になっていたら、花を咲かせたい場所にそっと動かして止めておきます。
主幹を切る方法を「春の手入れ」でも触れました。主幹を切ると側枝がグングン伸びます。伸びたら枝の半分くらい切ります。蕾が見える頃になったら切るのをやめます。
種の採取
狭い庭では、沢山は必要ないので、10個くらい種の鞘があればいいです。種が茶色になったら、取り置きして10月にまきます。できた種がこぼれて芽が出るのでそのままでもいいですし、芽が出てほしいところに種をパラパラ蒔いておいてもいいです。

種の上の部分が開いてなかには黒い種が入っています。種のついた枝を切って袋にとり10月に蒔きます。

雨の多い梅雨の時期になるとかびることが多いので、種の鞘が黄色くなり始めたら、室内で乾燥させてもいいです。種はたくさん入っているので鞘は10個あれば十分です。

鞘が開いて種が出ています。
種を採取した後のサヤは、ドライで楽しめます。

ラベンダーやアジサイと一緒に。

今年は特に雨が多く、カビがものすご~く多かったです。最初に咲いた花をドライにすると決め、鞘ができたら切り取って乾かすといいかもしれませんね。
庭の千鳥草の魅力
チドリソウは花の可憐さに似合わずとても丈夫です。友達からもらった3株の青いチドリソウが毎年種がこぼれ芽を出し庭を彩ります。私はいらないところの芽を間引くだけです。

バラとの相性もばっちりです。

6月2日の写真。チドリソウの蕾が大きくなっています。

6月24日の写真。バラが終わるころチドリソウが咲きます。二番花が咲くまでの間、チドリソウがふわふわと咲きます。

遅咲きのバラと一緒に・・・