白い花びらの中心に黄色のオシベが可愛いノースポール、低い位置でそろって咲く姿もかわいい、一度種を蒔けば、こぼれた種で芽が出て咲き続ける丈夫なノースポールの「ピノ子流育て方」を紹介します。
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ノースポール
20180331ノースポール

分類・・・キク科の園芸用秋蒔き一年草草花。
草丈・・・20〜30センチ。明るい緑の葉にギザギザがあり、密に茂る。
花期・・・12月〜5月。白い花弁に黄色い花芯、花茎約3センチの花が同じ高さで空を向いて咲く。
蒔き時・・・10月
耐寒性・・・強い。


一口メモ
園芸誌でクリサンセマムの中にノースポールと黄色い花のムルチコーレがセットで紹介されているのがありましたが、ムルチコーレはノースポールとは別のコレオステプス属だそうです。育て方は一緒で、プランターに蒔きました。あまり直立はせず横に茎をのばしながら10センチくらいのところで花を咲かせていました。こぼれ種でも翌年咲きますがわずかです。
チャオ
古い写真ですが、4月のムルチコーレです。愛犬は勝手に門を開けて猛ダッシュで外に行くので繋いであります。

チューリップとムルチコーレ
チューリップを植えた鉢に、水やりのタイミングを計るためにムルチコーレを植えました。

栽培場所・・・茨城県北部
栽培場所の気温・・・平均してー4℃〜34℃。夏は蒸暑く、冬乾燥して雪も少ない。

ノースポールの育て方
シーラーとノースポール4月
4月の庭でシラーと

入手方法
秋に種袋を買ってきて蒔くか、苗を買ってきて植えます。

ポット苗を購入する場合
節が詰まっているもの
葉が黄色くなっていないもの
下葉が枯れていないもの
株がぐらぐらしていないもの
害虫(アブラムシなど)がついていないもの
を選びます。

種蒔きをする場合
土は種蒔き用の培養土が簡単です。
草花用培養土でも種まきができます。肥料が入っているかどうか確認します。種まきには肥料は入っていないほうがいいです。


草花用培養土だけだと水やりが大変と思う時は、赤玉土小粒3割くらい混ぜて使うのもいいです。

自分でブレンドする場合は、赤玉土小粒6と完熟腐葉土4を混ぜて、石灰を土を1ℓに対し小さじ一杯を混ぜ2週間置いたものに蒔きます。


芽が出るまでは日陰で管理します。プランターでまとめて種まきしたものは本葉が3枚くらいで早めにポットに植え替えます。植え替えたらしばらく日陰で管理し、1週間ぐらいして定着したら、日に当て、水肥を通常より薄くして与えます。

ポット植えは、1ポットに3〜4粒蒔きます。芽が出るまでに日陰で管理します。大きく育ったものを残し間引きをします。本葉が見え始めたら水肥を通常より薄くして与えます。

本葉が大きく5枚くらいになったら、草花用緩効性化成肥料を1ポットに2〜3粒やります。蕾が見え始めたら定植します。

私の場合、一番最初に、土は赤玉土小粒6に腐葉土4を混ぜてプランターに蒔きました。プランターひとつでも蒔ききれないほどたくさん種がありました。本葉が2枚くらいの時5株くらいまとめて抜いて、花壇にやプランターに移植をしました。それから毎年出てきた芽を移植して咲かせています。
2017年4月19日あちこちで咲く
4月19日、こぼれ種が庭中に広がって咲きます。

20170518ノースポール自然
上の写真の一月後の5月18日、手入れができなくなった庭で咲いてくれるうれしい花。

植え場所と花壇の準備
日当たりと水はけの良い場所。鉢植えも日当たりの良い場所で育てます。
20100517西日しか当たらない
西日しか当たらない場所でも、風通しを良くすればきれいに咲きます。

花壇の場合
植えつけ2週間前に石灰を混ぜておき、植え付け1週間前に腐葉土と元肥を入れます。元肥は草花に適した肥料を、または窒素リン酸カリウムが同等に入っているものを規定量より少なめに入れます。

鉢植えの場合
草花用培養土が簡単です。自分でブレンドする場合は、水はけをよくするよう赤玉土6腐葉土3酸度調整ピートモス1と、石灰は土1リットルにつき小さじすりきり1杯を目安に2週間前までに混ぜておき、1週間前までに元肥を入れて混ぜておきます。肥料は花壇と同じです。

植え付けの定期
植え付けは、根が活着するように11月までに行います。霜柱が出るところは特に早めに植え付けます。
自分で種蒔きをするときは、逆算して蒔きます。蒔くのが遅くなって苗が小さい場合は、ポットで軒下の凍らない場所で管理した後、霜の心配がなくなってから植え付けると安心です。

植え付け方
一株で直径30センチくらいのドーム状になります。間隔を空けて植えます。窮屈に植えたら間引くなどします。

水やり
地植えは、植え付け時にたっぷり株元にやります。特に根が活着するまでは水を切らさないようにします。その後は、晴天が1週間くらい続いたらやります。
鉢植えは、鉢土の表面が乾いたらたっぷりやります。
ノースポールは蒸れが苦手なので、過湿に注意しながらやります。

肥料
鉢植えは、ポットを定植したときに草花用緩効性化成肥料を鉢の縁に規定量よりやや少なめに施します。その後2ヶ月に1回くらいの割で化成肥料を与えます。大きく成長する3月は、水肥を月2回くらいの割で与えると花が小さくならずに咲きます。

花壇の場合は、元肥をしっかり入れてあるので草花用緩効性化成肥料を3月に一回、規定量より少なめに株元に与えます。
20100518南の花壇
バラを栽培していると肥料を与えたりしなくても、バラから肥料をもらって元気に育ちます。

20210511リナリアと
5月11日、リナリアと。花壇は元肥をしっかり入れてあると追肥がいりません。

20210514花壇の脇
5月にはいっぱいの花に覆われました。いつもある花なので端っこにしか写ってないですけど。

花が咲いている間の手入れ
花が次々に咲きます。花柄をそのまましておくと生育が悪くなる上、見た目も綺麗ではありません。
20180511ノースポール種
種を作るための花をいくつか残し、あとは芽のある葉上で、3分の1から2分の1くらい切ります。風通しもよくなり新しい花も咲き、長く咲いてくれます。

アレンジにも使えます。たくさん切ってコップにいけたりすると風通しも良くなりいいですね。
ノースポールアレンジ
バラと・・・

雑草アレンジ
春の花を集めて・・・

5月には花が小さくなっていきます。そろそろ抜いて夏花壇への切り替えをします。
抜かないでおいていても、一年草なので、6月の雨の時期に蒸れて枯れてしまいます。
5月31日ガウラが咲くころ
ガウラが咲くころ、ノースポールは終わりになります。

病害虫
寒い間は病害虫の心配はありません。暖かくなってくるとアブラムシが出ます。4月ごろから5月ごろにはうどん粉病が発生します。株が混み合っているところは、枝を間引いて風通しをよくします。

黄色いおしべにはハナムグリ(黄金虫の一種)がやってきて花粉を食べます。放って置くと土の中に卵を産みつけ、幼虫は植物の根を食べます。見つけ次第捕殺します。
バラに花粉を食べにくるハナムグリ
バラの花粉を食べに来たハナムグリ

カノコユリに隠れるハナムグリ
カノコユリの花粉を食べに来たハナムグリ。タカサゴユリにも花の数だけいました。

夏の間4月から8月にかけてずっといます。秋には鉢の中で幼虫が植物の根を食べて枯らしてしまいますので、ビニール袋などでかぶせて取ります。ビニール袋の方が素手より確実に捕まえられます。

手間要らずのお洒落な花
ノースポールは、菊科の丈夫な一年草です。一度種を蒔けばこぼれ種で咲き続けてくれます。種まきが面倒なら、苗を買ってきてもいいです。花を咲かせたあたりには、秋には芽が出ているかもしれません。
ノースポール新芽
ノースポールの芽

ノースポールをきれいに咲かせるポイント
腐葉土をすきこんで水はけ良くふかふかの土にすること。これだけで立派な素敵な花を楽しむことができます。

もちろん、私の庭は手入れが行き届いていないので、花にとって最適な場所ばかりではありませんが、それでもきれいに咲いています。

庭でのノースポール使用例
20170514昼咲月見草と
白い小花のノースポールは、どんな花とでも合います。こちらはヒルザキツキミソウと。お互いを引き立てあいます。

20170424シラーと
シラーの球根を植えたところに芽を出したノースポール。白とブルーの組み合わせはクールで好きです。

20090409早春の庭
4月、日の当たる場所では、こんもりと大きなドームを形成します。

20090504シランと
シランが咲くころにノースポールの花が一番伸びる時期になります。草丈30センチくらいになりますので、シランの花との共演もできます。

20090519バラの庭に
早咲きのバラの足元を華やかに飾ります。

20090521はつか大根の花
左手前の花ははつか大根です。向こうに見える背の低い花がノースポール。

20120530バラの咲く庭に
5月も終わりになると花が小さくなってきます。他の植物が育って陰になってしまいます。種もいっぱいこぼれたことですし、そろそろ抜き時です。

20170518ノースポール夕日
夕日の中で咲くノースポール。

最近では株がコンパクトで花が一回り大きくなった「バルドサム スノーランド」もあります。たくさんの種類の花があると、花園っぽくていい雰囲気の庭になりますね。それに、一種類だけより多種類のほうが病気のまん延も抑えられるので、丈夫で育てやすい花を何種類か組み合わせた庭つくりを目指しています。

秋には来年の春の庭を夢見て、庭のどこかに芽を出したノースポールの芽を探します。

・・・たまには種買うか・・・

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