冬はバラの大事な手入れシーズン。特に根を傷つける大苗の植え替えは休眠期の今が適期とされています。

とっても久しぶりに(どれくらいやっていないかもう記憶がない)我が家のバラの冬植え替えを行います。
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大苗のバラ「サマンサ」の植え替え
サマンサ
深紅のハイブリットティーローズ(HT)・サマンサ
樹高約130センチ、直立性で四季咲き、
きりりと芯が巻いていて崩れにくい、花もちのよいバラです。病害虫にも強くさし木もよくつく初心者向きのバラです。

栽培場所・・・茨城県北部
栽培場所の気候・・・ー4℃~+34℃。夏は蒸し暑く、冬は乾燥している。雪は1月から3月初めごろに少し降ります。

2019年5月新苗を買い、植え替えるつもりで小さな鉢に植えて置いたサマンサは、後2021年6月にやっと植えなおし、現在の姿に・・・
サマンサ
色々あった2年間、あまり手入れできなくて2年間でこんな感じ。それでもよく咲いて、生きていてくれました。

植替え作業開始

バラはある程度剪定して扱いやすくしておきます。
剪定
大まかに切りました。茨城県北部は、これからもっと寒くなる時期なので、万が一芽が凍死したときのために少し高い位置で剪定しました。2月終わり頃にさらにこの3分2くらいに剪定します。

剪定した枝でさし木したいときは、挿し木用にカットしてコップの水に入れておきます。
ハイブリットティローズのサマンサは芽の間が離れているので挿し木枝は10センチくらいにしました。

植替えのために用意するもの
剪定ばさみ

鉢底に敷くネット(台所の三角コーナーなどのネットを使っています)

肥料・・・バラ専用のものが簡単でいいです。

・・・大苗は8号鉢以上で、深い鉢が根もよく張って育ちがいいです。

用土・・・私が使ったものは、赤玉粒小粒6、腐葉土4、鉢底石の代わりにもみ燻炭を使いました。

用土
▲写真
左上・赤玉土大粒は鉢底に入れる土として使います。今回は使っていません。
右上・赤玉土小粒はバラを植え付ける土です。
下左・発泡スチロールを砕いたもの、鉢底石代わりに使うことができます。
下真ん中・もみ燻炭は、鉢底石の代わりに使うと根の張りが全然違います。
下右・腐葉土、良く熟成しているものを使います。赤玉土とよく混ざります。





用土は自分流に混ぜて作っても面白いです。
完熟牛ふん堆肥を使う時は、赤玉小粒6に対し、腐葉土を3、牛ふん堆肥を1で混ぜて使っています。
しかし、うどん粉病の出やすい苗は牛ふんを使わないようにしています。

植え方
用土を混ぜておきます。
用土の割合
赤玉土6、腐葉土4の割合です。混ぜます。

鉢に網を敷いてもみくん炭を5センチくらい入れます。その上に中央に盛るように少し土を入れておきます。

バラサマンサを鉢から抜いて土を落とします。
土落とし
半分くらい落とす方法と、全部落とす方法があります。全部土を落とす時は植え込みの土を変える時に行います。

太く長い根は切り落としますが、サマンサは夏にちぎってしまったのでたった一本だけしか残っていませんでした。
太い根
たった一本伸びた根、切りました。白い根がたくさんあるから良しとしよう。

1月16日追記・・・サマンサを植えていた鉢の土を熱湯消毒のため駄音鉢に移すと、中からコガネムシの幼虫が7匹出てきました。根が少ないのはちぎっただけではありませんでした。

鉢の中央に苗を置いて土を入れます。
植え込み
植替え前に傾斜していた苗は真っ直ぐにして植えます。

途中肥料を3〜4か所くらいに分けておいてから、ウォータースペースを開けて土を入れます。
肥料
肥料の量・寒肥ということで多めにしました。

置き方
肥料は3~4か所に分けておきます。

水をたっぷりやります。
植替え完了
植替え完了です。


イングリッシュローズ2種植え替え
プリンセス・アレクサンドラ・オブ・ケント
プリンセスアレクサンドラオブケント
こちらも6月に植え替えました。植え替えた時は元気よかったのですが、10月をすぎた頃から元気がありません。

アレクサンドラの根
株を持ち上げると抵抗なく抜けます。根は少しだけ。

土をほぐしているとコガネムシが・・・・
コガネムシ
コガネムシを見たのは1匹だけでしたが、大体鉢の中には5匹以上と思うと間違いありません。
植っていた鉢土は熱湯消毒してからほかの植物を植えます。

肥料を入れる
肥料を入れて完成です。

テスオブザダーバービルズ
テスオブザダーバービルズ
枝が長くのびています。イングリッシュローズは小枝にも花をつけるのであまり枝を切らないでおきます。

テスの根
こちらは問題なく育っています。小さい鉢に植えました。

植えた後にカイガラムシに気付き歯ブラシでおとしました。
カイガラムシ発見

植替え完了です。

挿し木苗の鉢上げの方法
用土は大苗と同じもので行います。
ポットの下に網を敷いて、腐葉土を2センチくらい敷いて、用土を入れます。苗を中央に据え土を入れます。
小苗のポット
腐葉土が入りました。

さし木苗
2年置きっぱなしのさし木苗、雑草やタカサゴユリが芽を出しています。

これで育つの???

大丈夫です。バラは私にも育てられる丈夫な植物です。病弱ガーデナーが自信をもって申し上げます。

ほぐし
雑草とバラをほぐして別にします。

ポットに分ける
苗をほぐしたらポットに入れていきます。

土入れ
土が入りました。葉は取り除きます。

肥料を鉢のヘリに置いてさらに土を入れます。水をたっぷり与え鉢上げ完了です。


冬剪定で出た枝で挿木をする
冬剪定でたくさんの枝がでます。その枝を挿木をして好きなバラを増やします。

用意するもの
土が8センチくらい入る鉢、腐葉土、赤玉土小粒、鉢底に敷く網、剪定バサミ

さし床を用意する
鉢底に網を敷きます。
腐葉土を2〜3センチ敷きます。
赤玉土7:腐葉土3の割で混ぜた土を入れます。その上に挿木を固定するため赤玉土を1〜2センチおきます。鉢底から流れる水がきれいになるまで水をかけ湿らせます。
挿し木用の鉢

挿し穂を用意する
挿し穂は、太くて柔らかいものよりある程度成長して硬いものがよくつきます。
剪定枝
シンが白い部分が大きいのは若い枝、充実してくると白い部分か小さくなります。
左上は夏に伸びた枝、右下は秋に伸びた枝で、まだ柔らかいです。

サマンサはとても丈夫でさし木はほぼ全部つきます。「よさげ・・」と思うものは全部さしておくと、立派に育ってくれていい苗が手に入ります。

芽が3つ以上あるようにして、長さは10センチくらいにします。

切り口は斜めにカットします。切り口を潰さないように切ります。

挿し木は真っ直ぐ立てます。
さし木したところ
さし木したところ

今後の水やりは、さし木の上から水やりをするとぐらついて倒れたりします。挿し木した枝が倒れないように、鉢皿を置いて吸水させます。

冬季の挿し木の注意点
冬に一番気をつけなければならないことは、霜柱です。霜柱で挿木が持ち上がって倒れると、せっかくで始めた根がちぎれて枯れてしまいます。
雪景色
いきなり氷点下の日もあります。私は霜柱で枯らしてしまいます。

冬の挿し木によい温度は5〜10度くらい、冷え込む朝は、零下にならない玄関に移動させる必要があります。

挿し木したものを室内で管理することについて
暖かい部屋では芽が動き出し葉が伸びます。それで体力を消耗して根が伸びずに枯れてしまうことがあります。室内置き場合は気温の低いところにおくと楽に管理できます。

挿し木苗の鉢上げ
暖かくなってバラの芽が動き出す頃、挿木のバラも芽が動き出します。私は6月梅雨前に鉢上げをします。土は赤玉土6、腐葉土4で行います。

用土はバラ用に配合された土をそのまま使ってもいいですし、自分なりの配合で植えても、どちらでも良いです。

植え替えした苗たちの置き場
北風の当たらない日のあたる南側におきます。寒さで芽を凍死させないためです。
植え替えした鉢
小さい苗は直置きせず、台の上に置きます。

さし木
挿し木も台の上に置いて寒さから守ります。

天気予報の温度は人の胸の高さの百葉箱の温度だそうで、地面近くは温度がさらに低くなるそうです。明日の最低気温がー1度なら地面あたりはー2度からー3度と予想して動くと、失敗が少なくなるかもしれません。

肥料について
園芸店ではバラ用の肥料がたくさん売られていて、何を買ったら良いか迷いますが、成分表などを参考にすると良いです。
肥料
有機成分を主体とした肥料。主に油粕や骨粉などでできています。

IMG_4904
袋に書かれている成分表示。元肥や月々の肥料だけでは花つきがあまり良くないと感じた時は、水肥などを使うとより効果的です。

窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)の働き
窒素は植物を早く成長させます。多すぎると軟弱に育ち病害虫に侵されやすくなります。

リン酸は花つきや実つきを良くします。生育期から花期まで与えると効果が出ます。

カリは植物全体の新陳代謝を促し根の張りを良くします。不足すると光合成がうまくいかず病害虫に侵されやすくなります。

有機肥料は虫がつきやすいですが、虫のつきにくい化成肥料もあります。
肥料
土をかぶせなくても小虫は飛びません。 

3月、新芽が動き出す頃、追肥をして(元肥に入れた肥料の3分の1くらいの量)、さらに水肥などを組み合わせて与えると春には素敵な花が見られますね。

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