5月から咲き始めたバラは、庭に良い香りを漂わせ、至福の時を味わうことができます。
初夏の仕事といえば害虫対策、 これにつきますね。初夏のやるべき仕事まとめました。
*この記事は広告リンクを含みます。
ピノ子流【無農薬栽培のバラ】 初夏のやるべき仕事
6月の庭 奥のピンクのバラはラベンダードリーム、手前深紅のバラは黒蝶
栽培場所・・・茨城県北部
栽培場所の気温と気候・・・−4℃〜+34℃。夏は蒸し暑く、冬は乾燥しています。1月半ばから3月の初めごろに少し雪が降ります。
害虫対策
夏はなんと言っても害虫対策です。害虫をいかに減らすかで、花の数もシュートの数も変わってきます。
チューレンバチ・アブラムシ・カミキリムシ・コガネムシ・ヨトウムシに加えてさらに多くの虫がバラを狙っています。
葉の上で産卵のタイミングを計るチューレンバチの成虫。
上記した害虫については【無農薬栽培のバラ】春のやるべき仕事」の中にふれているほか、「水切れ?病気?それとも害虫?バラの症状別診断別と対処法」に書きました。
「【無農薬栽培のバラ】春のやるべき仕事」
「水切れ?病気?それとも害虫?バラの症状別診断と対処法」
初夏から多く発生する虫
オオシロオビクロハバチ・・・葉のうらで食害します。最初は一枚の葉にまとまっていますが大きくなってくるとそれぞれ単独で移動して食害します。数が多いので葉はあっという間に食べられてしまいます。
葉の裏にいます。
表から見るとレース模様になっています。
大きくなったらこんな姿
見つけ次第手ですりつぶします。大きくなったものは割り箸などで摘んで取ります。
ハダニ・・・葉の裏で葉の汁を吸い木を弱らせます。夏乾燥すると発生しやすくなるといわれます。
葉ダニは葉の裏から勢いよく水をかけると溺れ死ぬといわれています。何回か繰り返すとよいです。
葉は元には戻らないので、良い葉をたくさん育てます。
同じように花びらや葉の汁を吸う虫にスリップ(アザミウマ)がいます。葉ダニは葉の裏にクモの巣のような細かい糸をかけますが、スリップはかけません。またツツジグンバイムシもツツジの葉の汁を吸う虫として有名です。相撲の行司の軍配の形に似てるのでそう呼ばれているそうです。たまたまいたのか、バラの葉の汁を吸っていたのか不明です。いずれも厄介な虫です見つけ次第捕殺します。
白と黒のおしゃれな衣装。
ルリマルノミハムシ・・・花びらや花粉などを食害します。1匹見かけると花の中には6〜7匹は確実にいます。食欲旺盛であっという間に咲いた花全部食べられてしまいます。一番花の被害は少ないですが二番花になると増殖してすごい数になっています。一番花で数を減らすことができれば二番花は被害が少なくですみます。
咲きかけの花びらに隠れています。
少しの衝撃で花から飛び出し逃げます。ノミと名前が付くくらいピョンピョン跳ねます。大きめの袋に花をすっぽり入れて袋の口を閉じてゆするとびっくりして花から飛び出します。袋の上から潰すか、袋ごとゴミに出します。
バラゾウムシ・・・2ミリくらいの小さな黒い虫、別名クロケシツブチョッキリ。新芽や蕾、蕾の下の茎に穴を開けて汁を吸いからしてしまいます。
黒いのはバラゾウムシ、緑がアブラムシ
とても小さい虫です。蕾や新芽がチリチリになって枯れていたりぐったりしているのが彼等のいるサインになります。見つけたらバラゾウムシのいる下に手を広げ、もう片方の手で捕まえて潰します。
このようにして蕾をトントンすると手のひらに落ちます。
衝撃で枝から落ちやすいです。彼らの下に手が待ち構えていれば逃がしません。
ゾウムシの仲間・・・スグリゾウムシ。バラの葉を食害します。
スグリゾウムシ3匹。ピーマンなどにもいっぱいいて、葉を食べていました。
ゾウムシ類は天敵につかまりそうになると死んだふりをします。
エダシャク・・・木の枝と間違って土瓶をかけて落として割ってしまう・・という話から別名の「土瓶割り」という名前があるそうです。
これはゼラニュウムにいたエダシャク。擬態が上手いですよね。バラにつくエダシャクも枝に擬態するのが上手いです。
枯れ枝そっくりです。どこに目があるのかよくわかりません。
普通の虫は棒でつつかれると慌てて逃げますが、エダシャクはあくまでもなり切り、動きもあまり急に動きません。
葉を食害します。割り箸などでつまみとります。
そのほかの尺取虫・・・これもよくいます。バラの花や葉をを食べます。
蕾をかじる尺取虫 このシャクトリムシも硬い木の枝のように硬直して、枝になり切ります。
ヨトウムシ・・・ヨトウ虫の仲間はたくさんいます。昼間は隠れています。夜に這い出してきて蕾を食べます。
花びらのベッドで就寝中。
こんな蕾を見つけたら要注意!!
バラクキバチ・・・名の通りバラの茎に卵を産んで新芽をからします。新芽が成長した5月ごろから見えます。産卵された茎の幼虫はあっという間に羽化し産卵を繰り返します。
枝さきがぐったりしていたら元気なところを残して切り取りゴミに出します。
スリップス(アザミウマ)・・・1ミリくらいの小さな虫で花の中に入り込んで食害します。花は茶色く汚れます。雨で汚れたわけでもない、他の虫にかじられたわけでもないときは、この1ミリの虫のことを思い出してみてください。
茶色く汚れた花にはスリップスがいるので切り取って袋に入れてゴミに出します。それから青い粘着テープが園芸店などで売られています。バラの近くに下げておくとよく取れるそうです。
毛虫・・・マイマイガの幼虫は、バラ科の植物を好んで食害します。桜やユスラウメなど。バラの葉も食べます。
まだ孵化して間もない幼虫。糸を垂らしてどこからかやってきたと思われます。幼齢虫は毒があります。素手で触らないように、割りばしなどで取ります。
6月になると、大きく成長した終齢虫は固い充実した葉を好んで食べます。見つけ次第補殺します。毛に触れるとかぶれます。触れないように土に穴を掘ってその中に落とし込み埋めて足で踏みます。
ハナムグリ・・・コガネムシの仲間です。特に書いたのは花粉の食害が著しく、食べられた花は汚くすぐに散ってしまうので、注意したいコガネムシです。5月の始めごろから飛び始め夏の間中庭で食害を続けます。花粉のあるものならなんでも食べます。庭中の花が標的です。
花に潜って花粉を食べているときは夢中になって食べるので捕まえやすいです。ノースポールの上などは、見えているのか逃げられる確率が高いです。袋をかぶせて取ります。意外と動きが速いです。
病気
ポトチリス病(灰色カビ病)・・・雨に当たると多く発生する病気です。赤いシミが出てきて花びらが枯れ始めカビが発生します。カビが出てくるとほかの花や葉などカビが発生することがあります。花びらが散らないように早めに切取ります。
最初は赤い斑点などが発生します。ひどくなると花びらが枯れ始めます。散って葉の上に落ちた花びらもポトチリス病にかかっていたらかびることがあります。
シュートの発生
5〜6月は順調に生育していればシュートの発生を見ることができます。シュートが出ているかどうか株元の観察をします。コガネムシ・カミキリムシ対策で網をかけていたらその内側に注意が必要です。シュートは柔らかくあみなどの障害物で伸びなくなってしまうことがあります。
シュートは柔らかく美味しいのか害虫の被害に遭いやすいです。カミキリムシの成虫は茎を食べます。チューレンバチは卵を産みつけます。アブラムシは新芽にびっちりついて汁を吸います。コガネムシは葉を食べます。害虫にも注意が必要です。
シュートはなるべく大きく育てる
品種にもよりますがシュートが60センチくらい伸びて上の方を食べられたとしても、来年の枝は確保できます。30センチくらいまで伸びていたら「まあ、よしとしよう」という感じですが、それより短い時に被害にあうと、新しい枝そのものがなくなることもあります。
クイーンオブスエーデン。
網が邪魔をして2本のシュートを曲げてしまいました。網をほどいたらカミキリムシにかじられてそれ以上伸びませんでした。その年の夏に伸びたいい枝もカミキリムシが食べていました。好きなバラはさし木で増やしておくと安心です。
つるバラのシュート
つるバラのシュートは来年のための大事な枝になります。強い風などで折れないように、支柱を立てて2~3か所軽く結んでおきます。1か所だけだと上の部分が折れることがあるので、伸びたら結ぶを夏の間やります。枝は真っ直ぐに仮止めします。冬に誘引します。
増えすぎた細かい枝の整理
細かい枝がたくさん出ている時は、太い枝だけ残して切ります。
コンスタンススプライの根元から細い枝がたくさん出ています。
「鉛筆より太い枝」を目安にするとよいといわれていますが、この株はカミキリムシの被害に遭ってから細い枝をたくさん出します。必要な数だけ残し切りました。
このように不要な枝を切って、残った枝を育てます。
水やり
乾燥した日や、太陽が照り付ける日もあります。鉢は一日1回では鉢の表面が乾いてしまうようなら、夕方も水やりをします。
庭のバラは水やりは、雨が長く降っていなければやりますが、普段はやらなくてもいいです。植えたばかりのバラは毎日様子を見て、植えた根鉢周りが乾いていたらあげます。
花柄摘み
花は早めに摘み取ったほうが良いそうです。花を咲かせるには体力がいるからです。散り際まで見たいときは種をつけないようにします。
二番花を見たい時は
ハイブリットティーローズは、五枚葉の上にある充実した芽の上で切ります。
ハイブリットティーローズ・聖火
ハイブリットティーローズのシュートの先端にできた蕾は大きくなる前に摘み取ります。「伸びたシュートを30〜40センチで切る」とありますが、品種によって切ると枯れ込むことがあります。枝数を増やすために切るようですが、私はシュートを切らず蕾だけ取っています。
フロリバンダローズは房咲きになっているので、散り際の花から順に切り取って、咲き終わったら充実した芽の上で切ります。
フロリバンダローズ・ブライダルピンク
シュートの蕾は取ります。
イングリッシュローズはフロリバンダローズと同じように切ります。枝がだんだん成長して長く伸びます。夏や秋はそのまま伸ばして、冬剪定で思う長さで切るようにします。
イングリッシュローズ・メアリーローズ
ミニチュアローズは株の3分の2くらいを目安に太い枝(ミニチュアの)で良い芽の上で切ります。
ミニバラ・オレンジメイアンディナ
四季咲き性・返り咲き性のつるバラは5枚葉の上のよい芽で切ります。
四季咲きつるバラ・カクテル(コクテール)
夏に伸びるシュートの上にもたくさん花をつけます。私は咲かせて楽しんでいます。
photo by Yukey
返り咲き性のピエールドゥロンサール。我が家では、2番花も多く秋にも返り咲きが見られました。
修景バラはフロリバンダローズと同じように切るとよいです。
修景バラ・イエスタデイ。丈夫でたくさん花を咲かせます。
肥料
花が終わったものは御礼肥をあげます。
私は、鉢は、土の上に置いて虫がつかない化成肥料を置いています。鉢の土を軽くほぐすようにフォークみたいなものでカキカキしておくと、土が固まらずに根に酸素を届けやすくなります。
ゴールデンセレブレーション
庭のバラは根の周り30センチくらいはなして肥料を与えますが、私は大体片手いっぱい5センチくらい軽くすき込みます。つるバラはそれを2~3か所にすき込みます。適当な量です。
四季咲き性のバラや返り咲きのつるバラなどは御礼肥で花数が違いますので、出来るときは頑張ってあげています。
冬に挿し木をした苗の鉢上げ
冬に挿木をした苗が新芽を伸ばしている頃です。ポット上げをして、1株ずつにして育てます。
土は薔薇用培養土か赤玉土小粒7腐葉土3で植えます。赤玉土で植えたら必ず肥料を与えます。バラ用培養土は肥料の有無を確認して入ってない場合は与えます。
2022年の私のさし木
さし木が遅かったことと、健全な枝が少なかったこと、霜柱で何度か持ち上がってしまったことでダメになったさし木たち。
ミニ・スノーバードとHT・サマンサはさし木が付きました。
ミニバラ・スノーバードはこんな花。花径6~8センチの大きめのオフホワイト、丈夫でよく咲きます。
成功率の高い挿し木の時期
初夏のバラが咲いた後くらいは、挿し木のよくつく時期です。温度が低すぎる冬より成功します。私は、冬は水の管理が楽で、しかも剪定でたくさん枝が出るので、「どれかはつくかもしれない」でさし木をしています。冬さし木は、11月終わり頃が成功率が高いように思います。
今の時期は木の成長するのに最適な気候で、冬よりさらに成功率が高いように思います。
用土は赤玉土小粒7腐葉土3で10せんちくらい土の入る鉢に、鉢そこの網を敷き腐葉土を2センチくらい敷き詰めその上に混ぜた土を入れ水をかけ鉢底から流れる水がきれいになるまで水をかけておきます。
挿し木は10せんちくらい2〜3芽つけて切ります。葉は五枚葉を二枚くらいにそれを半分くらいに切って水に差して1時間くらい吸水させてからさします。差した鉢は日陰に置いて水を切らさないようにします。
9月ごろには鉢上げができます。
鉢の置き場
5~6月は急に暑くなります。今年は雨も多いです。引き続き雨のかからない軒下に置きます。これから梅雨本番。雨がかかりすぎると黒点病などが発生しやすくなります。
雨がかかると花が開かなくなるものも出てきます。フンショウロウなどが特に雨に弱いです。雨が激しく降る時は家の中に一時避難するのもいいです。一時的なので家の中にバラがあることを家族は許してくれ、堂々と家の中でお花見ができます。
ピノ子流バラ栽培
御礼肥がしっかり効いていれば2番花もたくさん咲きます。しかし無農薬栽培は夏中庭で見張っていないと虫が食べて花は無くなります。体調不良とバラ栽培、難しいこともありますが、初夏に照準を合わせた栽培にしてからはキリキリマイせずに楽しめるようになりました。
最近気になる無農薬虫取りグッツに、黄色い粘着シートはアブラムシ、青い粘着シートはスリップス(アザミウマ)を捕ってくれるものがあるそうで、存在は知っていましたが、今までは黄色や青のシートが庭でピロピロしているのは景観を損ねて嫌だと思っていたました。しかし、私の代わりに見張ってくれるならお願いしようかと思っています。
ピノ子流は「バラ栽培、もっと気軽でいいのではないか」という園芸です。
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初夏の仕事といえば害虫対策、 これにつきますね。初夏のやるべき仕事まとめました。
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ピノ子流【無農薬栽培のバラ】 初夏のやるべき仕事
6月の庭 奥のピンクのバラはラベンダードリーム、手前深紅のバラは黒蝶
栽培場所・・・茨城県北部
栽培場所の気温と気候・・・−4℃〜+34℃。夏は蒸し暑く、冬は乾燥しています。1月半ばから3月の初めごろに少し雪が降ります。
害虫対策
夏はなんと言っても害虫対策です。害虫をいかに減らすかで、花の数もシュートの数も変わってきます。
チューレンバチ・アブラムシ・カミキリムシ・コガネムシ・ヨトウムシに加えてさらに多くの虫がバラを狙っています。
葉の上で産卵のタイミングを計るチューレンバチの成虫。
上記した害虫については【無農薬栽培のバラ】春のやるべき仕事」の中にふれているほか、「水切れ?病気?それとも害虫?バラの症状別診断別と対処法」に書きました。
「【無農薬栽培のバラ】春のやるべき仕事」
「水切れ?病気?それとも害虫?バラの症状別診断と対処法」
初夏から多く発生する虫
オオシロオビクロハバチ・・・葉のうらで食害します。最初は一枚の葉にまとまっていますが大きくなってくるとそれぞれ単独で移動して食害します。数が多いので葉はあっという間に食べられてしまいます。
葉の裏にいます。
表から見るとレース模様になっています。
大きくなったらこんな姿
見つけ次第手ですりつぶします。大きくなったものは割り箸などで摘んで取ります。
ハダニ・・・葉の裏で葉の汁を吸い木を弱らせます。夏乾燥すると発生しやすくなるといわれます。
葉ダニは葉の裏から勢いよく水をかけると溺れ死ぬといわれています。何回か繰り返すとよいです。
葉は元には戻らないので、良い葉をたくさん育てます。
同じように花びらや葉の汁を吸う虫にスリップ(アザミウマ)がいます。葉ダニは葉の裏にクモの巣のような細かい糸をかけますが、スリップはかけません。またツツジグンバイムシもツツジの葉の汁を吸う虫として有名です。相撲の行司の軍配の形に似てるのでそう呼ばれているそうです。たまたまいたのか、バラの葉の汁を吸っていたのか不明です。いずれも厄介な虫です見つけ次第捕殺します。
白と黒のおしゃれな衣装。
ルリマルノミハムシ・・・花びらや花粉などを食害します。1匹見かけると花の中には6〜7匹は確実にいます。食欲旺盛であっという間に咲いた花全部食べられてしまいます。一番花の被害は少ないですが二番花になると増殖してすごい数になっています。一番花で数を減らすことができれば二番花は被害が少なくですみます。
咲きかけの花びらに隠れています。
少しの衝撃で花から飛び出し逃げます。ノミと名前が付くくらいピョンピョン跳ねます。大きめの袋に花をすっぽり入れて袋の口を閉じてゆするとびっくりして花から飛び出します。袋の上から潰すか、袋ごとゴミに出します。
バラゾウムシ・・・2ミリくらいの小さな黒い虫、別名クロケシツブチョッキリ。新芽や蕾、蕾の下の茎に穴を開けて汁を吸いからしてしまいます。
黒いのはバラゾウムシ、緑がアブラムシ
とても小さい虫です。蕾や新芽がチリチリになって枯れていたりぐったりしているのが彼等のいるサインになります。見つけたらバラゾウムシのいる下に手を広げ、もう片方の手で捕まえて潰します。
このようにして蕾をトントンすると手のひらに落ちます。
衝撃で枝から落ちやすいです。彼らの下に手が待ち構えていれば逃がしません。
ゾウムシの仲間・・・スグリゾウムシ。バラの葉を食害します。
スグリゾウムシ3匹。ピーマンなどにもいっぱいいて、葉を食べていました。
ゾウムシ類は天敵につかまりそうになると死んだふりをします。
エダシャク・・・木の枝と間違って土瓶をかけて落として割ってしまう・・という話から別名の「土瓶割り」という名前があるそうです。
これはゼラニュウムにいたエダシャク。擬態が上手いですよね。バラにつくエダシャクも枝に擬態するのが上手いです。
枯れ枝そっくりです。どこに目があるのかよくわかりません。
普通の虫は棒でつつかれると慌てて逃げますが、エダシャクはあくまでもなり切り、動きもあまり急に動きません。
葉を食害します。割り箸などでつまみとります。
そのほかの尺取虫・・・これもよくいます。バラの花や葉をを食べます。
蕾をかじる尺取虫 このシャクトリムシも硬い木の枝のように硬直して、枝になり切ります。
ヨトウムシ・・・ヨトウ虫の仲間はたくさんいます。昼間は隠れています。夜に這い出してきて蕾を食べます。
花びらのベッドで就寝中。
こんな蕾を見つけたら要注意!!
バラクキバチ・・・名の通りバラの茎に卵を産んで新芽をからします。新芽が成長した5月ごろから見えます。産卵された茎の幼虫はあっという間に羽化し産卵を繰り返します。
枝さきがぐったりしていたら元気なところを残して切り取りゴミに出します。
スリップス(アザミウマ)・・・1ミリくらいの小さな虫で花の中に入り込んで食害します。花は茶色く汚れます。雨で汚れたわけでもない、他の虫にかじられたわけでもないときは、この1ミリの虫のことを思い出してみてください。
茶色く汚れた花にはスリップスがいるので切り取って袋に入れてゴミに出します。それから青い粘着テープが園芸店などで売られています。バラの近くに下げておくとよく取れるそうです。
毛虫・・・マイマイガの幼虫は、バラ科の植物を好んで食害します。桜やユスラウメなど。バラの葉も食べます。
まだ孵化して間もない幼虫。糸を垂らしてどこからかやってきたと思われます。幼齢虫は毒があります。素手で触らないように、割りばしなどで取ります。
6月になると、大きく成長した終齢虫は固い充実した葉を好んで食べます。見つけ次第補殺します。毛に触れるとかぶれます。触れないように土に穴を掘ってその中に落とし込み埋めて足で踏みます。
ハナムグリ・・・コガネムシの仲間です。特に書いたのは花粉の食害が著しく、食べられた花は汚くすぐに散ってしまうので、注意したいコガネムシです。5月の始めごろから飛び始め夏の間中庭で食害を続けます。花粉のあるものならなんでも食べます。庭中の花が標的です。
花に潜って花粉を食べているときは夢中になって食べるので捕まえやすいです。ノースポールの上などは、見えているのか逃げられる確率が高いです。袋をかぶせて取ります。意外と動きが速いです。
病気
ポトチリス病(灰色カビ病)・・・雨に当たると多く発生する病気です。赤いシミが出てきて花びらが枯れ始めカビが発生します。カビが出てくるとほかの花や葉などカビが発生することがあります。花びらが散らないように早めに切取ります。
最初は赤い斑点などが発生します。ひどくなると花びらが枯れ始めます。散って葉の上に落ちた花びらもポトチリス病にかかっていたらかびることがあります。
シュートの発生
5〜6月は順調に生育していればシュートの発生を見ることができます。シュートが出ているかどうか株元の観察をします。コガネムシ・カミキリムシ対策で網をかけていたらその内側に注意が必要です。シュートは柔らかくあみなどの障害物で伸びなくなってしまうことがあります。
シュートは柔らかく美味しいのか害虫の被害に遭いやすいです。カミキリムシの成虫は茎を食べます。チューレンバチは卵を産みつけます。アブラムシは新芽にびっちりついて汁を吸います。コガネムシは葉を食べます。害虫にも注意が必要です。
シュートはなるべく大きく育てる
品種にもよりますがシュートが60センチくらい伸びて上の方を食べられたとしても、来年の枝は確保できます。30センチくらいまで伸びていたら「まあ、よしとしよう」という感じですが、それより短い時に被害にあうと、新しい枝そのものがなくなることもあります。
クイーンオブスエーデン。
網が邪魔をして2本のシュートを曲げてしまいました。網をほどいたらカミキリムシにかじられてそれ以上伸びませんでした。その年の夏に伸びたいい枝もカミキリムシが食べていました。好きなバラはさし木で増やしておくと安心です。
つるバラのシュート
つるバラのシュートは来年のための大事な枝になります。強い風などで折れないように、支柱を立てて2~3か所軽く結んでおきます。1か所だけだと上の部分が折れることがあるので、伸びたら結ぶを夏の間やります。枝は真っ直ぐに仮止めします。冬に誘引します。
増えすぎた細かい枝の整理
細かい枝がたくさん出ている時は、太い枝だけ残して切ります。
コンスタンススプライの根元から細い枝がたくさん出ています。
「鉛筆より太い枝」を目安にするとよいといわれていますが、この株はカミキリムシの被害に遭ってから細い枝をたくさん出します。必要な数だけ残し切りました。
このように不要な枝を切って、残った枝を育てます。
水やり
乾燥した日や、太陽が照り付ける日もあります。鉢は一日1回では鉢の表面が乾いてしまうようなら、夕方も水やりをします。
庭のバラは水やりは、雨が長く降っていなければやりますが、普段はやらなくてもいいです。植えたばかりのバラは毎日様子を見て、植えた根鉢周りが乾いていたらあげます。
花柄摘み
花は早めに摘み取ったほうが良いそうです。花を咲かせるには体力がいるからです。散り際まで見たいときは種をつけないようにします。
二番花を見たい時は
ハイブリットティーローズは、五枚葉の上にある充実した芽の上で切ります。
ハイブリットティーローズ・聖火
ハイブリットティーローズのシュートの先端にできた蕾は大きくなる前に摘み取ります。「伸びたシュートを30〜40センチで切る」とありますが、品種によって切ると枯れ込むことがあります。枝数を増やすために切るようですが、私はシュートを切らず蕾だけ取っています。
フロリバンダローズは房咲きになっているので、散り際の花から順に切り取って、咲き終わったら充実した芽の上で切ります。
フロリバンダローズ・ブライダルピンク
シュートの蕾は取ります。
イングリッシュローズはフロリバンダローズと同じように切ります。枝がだんだん成長して長く伸びます。夏や秋はそのまま伸ばして、冬剪定で思う長さで切るようにします。
イングリッシュローズ・メアリーローズ
ミニチュアローズは株の3分の2くらいを目安に太い枝(ミニチュアの)で良い芽の上で切ります。
ミニバラ・オレンジメイアンディナ
四季咲き性・返り咲き性のつるバラは5枚葉の上のよい芽で切ります。
四季咲きつるバラ・カクテル(コクテール)
夏に伸びるシュートの上にもたくさん花をつけます。私は咲かせて楽しんでいます。
photo by Yukey
返り咲き性のピエールドゥロンサール。我が家では、2番花も多く秋にも返り咲きが見られました。
修景バラはフロリバンダローズと同じように切るとよいです。
修景バラ・イエスタデイ。丈夫でたくさん花を咲かせます。
肥料
花が終わったものは御礼肥をあげます。
マイローズ ばらの肥料
posted with カエレバ
ゴールデンセレブレーション
庭のバラは根の周り30センチくらいはなして肥料を与えますが、私は大体片手いっぱい5センチくらい軽くすき込みます。つるバラはそれを2~3か所にすき込みます。適当な量です。
四季咲き性のバラや返り咲きのつるバラなどは御礼肥で花数が違いますので、出来るときは頑張ってあげています。
冬に挿し木をした苗の鉢上げ
冬に挿木をした苗が新芽を伸ばしている頃です。ポット上げをして、1株ずつにして育てます。
土は薔薇用培養土か赤玉土小粒7腐葉土3で植えます。赤玉土で植えたら必ず肥料を与えます。バラ用培養土は肥料の有無を確認して入ってない場合は与えます。
2022年の私のさし木
さし木が遅かったことと、健全な枝が少なかったこと、霜柱で何度か持ち上がってしまったことでダメになったさし木たち。
ミニ・スノーバードとHT・サマンサはさし木が付きました。
ミニバラ・スノーバードはこんな花。花径6~8センチの大きめのオフホワイト、丈夫でよく咲きます。
成功率の高い挿し木の時期
初夏のバラが咲いた後くらいは、挿し木のよくつく時期です。温度が低すぎる冬より成功します。私は、冬は水の管理が楽で、しかも剪定でたくさん枝が出るので、「どれかはつくかもしれない」でさし木をしています。冬さし木は、11月終わり頃が成功率が高いように思います。
今の時期は木の成長するのに最適な気候で、冬よりさらに成功率が高いように思います。
用土は赤玉土小粒7腐葉土3で10せんちくらい土の入る鉢に、鉢そこの網を敷き腐葉土を2センチくらい敷き詰めその上に混ぜた土を入れ水をかけ鉢底から流れる水がきれいになるまで水をかけておきます。
挿し木は10せんちくらい2〜3芽つけて切ります。葉は五枚葉を二枚くらいにそれを半分くらいに切って水に差して1時間くらい吸水させてからさします。差した鉢は日陰に置いて水を切らさないようにします。
9月ごろには鉢上げができます。
鉢の置き場
5~6月は急に暑くなります。今年は雨も多いです。引き続き雨のかからない軒下に置きます。これから梅雨本番。雨がかかりすぎると黒点病などが発生しやすくなります。
雨がかかると花が開かなくなるものも出てきます。フンショウロウなどが特に雨に弱いです。雨が激しく降る時は家の中に一時避難するのもいいです。一時的なので家の中にバラがあることを家族は許してくれ、堂々と家の中でお花見ができます。
ピノ子流バラ栽培
御礼肥がしっかり効いていれば2番花もたくさん咲きます。しかし無農薬栽培は夏中庭で見張っていないと虫が食べて花は無くなります。体調不良とバラ栽培、難しいこともありますが、初夏に照準を合わせた栽培にしてからはキリキリマイせずに楽しめるようになりました。
最近気になる無農薬虫取りグッツに、黄色い粘着シートはアブラムシ、青い粘着シートはスリップス(アザミウマ)を捕ってくれるものがあるそうで、存在は知っていましたが、今までは黄色や青のシートが庭でピロピロしているのは景観を損ねて嫌だと思っていたました。しかし、私の代わりに見張ってくれるならお願いしようかと思っています。
ピノ子流は「バラ栽培、もっと気軽でいいのではないか」という園芸です。