ゼラニウムは、とても丈夫な植物ですが、意外と虫が付きます。葉だけ少しかじるならいいのですが、蕾の中に潜り込み全て花びらだけを食い尽くしてしまいます。
日々の虫対策について書きました。

ゼラニウム病害虫・予防と対策
2018,5.23ゼラニウムsony a6000
2018年5月23日の花。何もないかのように見えますが、夕方点検してヨトウムシを2匹捕まえましたが、30日、蕾をだいぶ食べられてしまいました。まだいるようです。昼間は隠れていてよくわかりません。
病気や虫を早めに見つけ対処することが、被害を大きくしないコツだとは知っていますが‥‥負ける・・・。
ゼラニウム虫食い
蕾を食べられてしまって花が激減してしまったゼラニウム、葉も食べられて穴だらけ、こうなる前になんとかせねば。

ゼラニウムの病気


花びらなどがかびる病気

散った花びらをそのままにしておくと、カビが発生し、葉や花を傷めてしまうので、こまめに取ります。

葉を枯らす茶色いカビ

湿度に弱いものはカビ病が発生します。病葉を取り除いても治りませんので、少量ならば、ハンディタイプの草花用薬剤を散布をします。
ゼラニウム150607sony a6000
湿度に弱いゼラニウムは、葉に茶色いしみが出たまま放っておくと、すべての葉に広がり枯れ落ちてしまいます。秋にはまた新しい葉が出ますが、花は少なくなります。

枝に付く黒いカビ

私の地域では最近、夏場海からの霧「ヤマセ」が発生し、夜も気温は25℃あり、カビに絶好の環境となっています。毎年、枝に黒いカビが出るようになりました。葉が枯れて落ちるようなことはありません。秋になるといつの間にか消えています。株間を開けてみますが、最近はいつもかびます。
茎に生えたカビsony a6000
カビの付いた枝。

害虫
ヨトウムシ
ヨトウムシは葉の裏に卵を産み、二週間ほどで成虫になりますが、その間、ゼラニウムの花や蕾を食べつくします。彼らは、こんもり咲いた花の中心に身を隠したり、カールした枯葉の中に潜り込んだり、葉と葉が隙間なくくっついているところに挟まって隠れています。
ヨトウムシの食害と休んでいる虫20161001sony a6000
ヨトウムシとヨトウムシに食害された花。特に蕾の中の花びらを食べるので咲かなくなります。

シャクガの幼虫
シャクトリムシは葉の裏や蕾などに卵を産みます。大きさは約2~3ミリの細かい虫なので花が食べられてから気が付くことがあります。数十匹単位で花を食害します。花茎ごと切り取り、袋に入れて口を絞りゴミに出します。
尺取虫sony a6000
シャクガが付いてしまった花。たくさんい過ぎて取り切れません。

対策(ヨトウムシ、シャクガなどの虫)
枯葉を取り除く。フンなどが落ちていたら、咲いている花の中や重なっている葉の間を見る。ひたすら箸でつまみつぶすこと。数が多すぎて手に負えないときは、草花用の防虫スプレーがありますから、食べられる前に、しっかり散布しておくと長期にわたって虫がつかないのでいいです。

コガネムシの幼虫
株がぐらぐらする、肥料をやっても水をやっても元気が無くしおれている、鉢の地面がムクムク動いている・・・は、もしかするとコガネムシの幼虫かもしれません。鉢を抜いて土の中に幼虫が潜んでいないか調べます。株が元気であれば、一回り小さい鉢に植えます。
私の大好きな花はコガネムシの被害に遭って枯れてしまいました。
2017年ゼラニウムsony a6000
枯れてしまった自家製種の「フェアリー」今年はこの種を「本気蒔き」します。

コガネムシ親
そんなにたくさんではないですが、たまに花や葉を食べています。鉢の中に卵を産み付けられないようにするためにも捕まえて潰します。

アリ
アリが鉢の底へと列をなしているのは鉢の中にアリが巣をつくっているかもしれません。ひどい時は、株が枯れてしまいます。株を抜いてみます。鉢の中はアリにとっていい住処なのか、時々巣をつくります。アリがいたら、違う鉢に植え替えて、アリの入っていた土は熱湯を掛けて処理します。

葉を畳んで隠れている虫

葉の表面を折りたたみ白い糸でベッドを作って潜んでいる虫がいます。名前がわかりません。折りたたまれた葉を開くと、虫が体をくねらせ下に落ちてしまいます。一つの鉢に7つ見つけたことがありました。ひどい時は株一面に虫の巣です。他の植物にも潜んでいます。見つけたら、葉の下にビニールの袋を広げて用意して虫を捕獲できるようにしてから葉ごと切り取り袋の口をしっかりしばり、ゴミに出します。
葉を折りたたんだ家に暮らす虫
クモの糸の様な中には虫がいます。

ナメクジ
以前ナメクジは悪さをしないと書きましたが、そんなことはありませんでした。ナメクジは夜行性で、昼間は暗くじめじめした鉢の裏や、鉢の中のごろ土の隙間などに隠れていて、夜になると這い出してきて、咲いた花びらを食べます。

ナメクジ対策
キャベツやジャガイモなどのくずを、庭に撒いておくと、夜その野菜くずに集まります。
その時、野菜と一緒に箸でつまんで、ビニール袋に取り、しっかりと口を縛り、ゴミの日に出します。ナメクジは刺激でねばねばした液を出し、箸で捕まらなくなりますが、この方法ですと、ナメクジに逃げられることはありません。
ジャガイモの皮Cyber-shot
ジャガイモの剥いた皮です。
キャベツの葉Cyber-shot
キャベツやチンゲン菜、レタスなどの葉は、傷んで黄色くなったところで構いません。4cm×4cmくらいに箸でつまめる程度に刻んで、ナメクジが出そうなところに撒きます。晴れた日は、蒔いた野菜くずの周りに水を撒いておくと、なお効果的です。

ナメクジが一番活発に活動するのは6月ごろだと思います。2017年6月の一晩で148匹、翌日64匹、そのまた次の日43匹でした。それと秋の長雨期も6月ほどではないですが結構活動しています。6月に捕獲しなかった時は、秋にたくさん見ます。ナメクジの活動は、湿度と関係しているのではないかと思います。初めてナメクジ退治をした年は、6月だけで600匹以上捕まえました。次の年からは数が減りました。

ゼラニウム病害虫追記」には、ヨトウムシの写真や見つけ方などを書きました。興味のある方はご覧になってください。

ゼラニウムフォトアルバム
八重咲
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以前住んでいた借家のお隣さんからいただいたものです。とても丈夫で、多花性です。挿し木はどこでも付きます。種は出来ません。

朱色のゼラニウム多花性
種から育てた花。春一番は花も大きく花数も群を抜いて多い。これを維持できればといつも思います。室内の窓辺でも良く咲きます。
中心がオレンジのゼラニウム
種から育てた花。中心がオレンジ。枝数が少なく、剪定してもあまり枝を増やしません。蔓バラの栽培のように枝を横に倒すと少し増えます。
室内のゼラニウム (2)sony a6000
種から育てた花。多花性、挿し木の確立95%失敗します。少し手がかかります。
絞りのゼラニウムsony a6000
種から育てた花。挿し木が難しく、剪定しても枝数が増えないうえ、そのまま育たなくなることがあります。少し手がかかります。赤の絞りが入ります。花一つ一つが全て違う模様になります。
ゼラニウムSsony a6000
友達からもらったゼラニウム。秋には少し花色が濃くなります。切った枝を挿しておけばとにかくどこでも付きます。種も良く採れます。

「ゼラニウム年間の手入れと大きな花を咲かせるためのコツ」では、一年の手入れ法や失敗から学んだことなどを書きました。写真もあります。

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